キリスト教徒はなぜ豚肉を食べることができる
ユダヤ教徒・キリスト教徒・イスラム教徒は旧約聖書(モーセ五書)部分が同じである。
キリスト教旧約聖書:創世記・出エジプト記・レビ記・民数記・申命記の部分である。
レビ記11章の中に食物規定がある。
主はまたモーセとアロンに言われた、「イスラエルの人々に言いなさい、地にあるすべての獣のうち、あなたがたの食べることができる動物は次のとおりである。
以下抜粋
・・・「獣のうち、すべて蹄の分かれたもの、すなわち、蹄の全く切れたもの、反芻(はんすう)するものは、これを食べることができる。
ただし、反芻(はんすう)するもの、または蹄の分かれたもののうち、次のものは食べてはならない。すなわち、らくだ、これは、反芻するけれども、蹄が分かれていないから、あなたがたには汚れたものである。
豚、これは、蹄が分かれており、蹄が全く切れているけれども、反芻することをしないから、あなたがたには汚れたものである。」・・・
この律法であれば豚は食べてはいけない。だから、ユダヤ教徒やイスラム教徒は律法を守り、豚肉を食べない。当然、イエス時代のキリスト教徒(当時はユダヤ教の改革派)も、豚は不浄のもので食してはいけなかった。
しかし、イエスの使徒パウロは、モーセの律法がない時代の人(モーセの律法は出エジプト記)アブラハム・イサク・ヤコブも神の祝福を受けているため、モーセの律法を守ることにより神の祝福が得られるのではなく、キリストの贖いにより救われると説いた。そして、キリスト教(パウロ教と呼べき)から、食物規定や一部のモーセ律法が、信徒への適用から除外された。ユダヤ暦・男子の割礼などもなくなり、キリスト教に入信するには洗礼だけでよくなった。
この他に、ユダヤ教との大きな違いは、選民されたユダヤ人でなくとも、世界中の全ての人々に神の救いがあるという教えだ。 こうして、キリスト教徒は、豚肉やタコ・イカなど自由に食することができ、割礼なども不要になった。
しかし、旧約聖書に精通している欧米のキリスト教徒は聖書で禁止されているタコやイカのような鱗のない生き物はパウロが薦めてもあまり食べないのだろう。
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