イエスの兄弟
イエスの兄弟として、義人ヤコブ・ヨセフ・シモン・ユダ・サロメ・マリアがいる。
主の兄弟ヤコブは、エルサレム教会の監督者として聖書で重要人物である。ただし、ヤコブという名前はユダヤ人の名前として多かったらしい。アブラハムーイサクーヤコブなど支族のヤコブ。十二使徒のゼベタイの息子ヤコブ(大ヤコブ)やアルファイの息子(小ヤコブ)など紛らわしい。
カトリックではマリアの永遠の処女性を保つために、主(イエス)の兄弟ヤコブは従兄弟なのだそうだ。伝承では、ヤコブの親は、ヨセフ(イエスの父)の兄弟のクロパとその妻マリアとされている。
ギリシャ正教(東方教会)では、ヨセフがマリアと結婚する前妻の子としてイエスの兄弟・ヤコブ・ヨセフ・シモン・ユダ・サロメ・マリアだそうだ。とするとイエスよりヤコブが年上で、マリアは処女を保つことが可能になる。
プロテスタントの宗派では、イエスは神との間の子であり、結婚後にヤコブ・ヨセフ・シモン・ユダ・サロメ・マリアが生まれた。つまり、マリアは永遠の処女ではなくヤコブを生んだ後は、処女ではなくなった。
確かに、プロテスタントではマリア信仰はないためマリアの永遠の処女性も必要がないのであろう。
しかし、普通に考えれば、ヨセフとマリアの子供がイエス・ヤコブ・ヨセフ・シモン・ユダ・サロメ・マリアである。
イザヤ書のアラム語からのギリシャ語の誤訳で「乙女」を「処女」と訳し間違えたのが発端のような気がする。
私は、複数のプロテスタント教会や改宗後にカトリック教会にも行ったが、この辺りの説明はなかった。というより話題にすらならない。マルコ福音書ではシモンとユダが逆であるがマタイ福音書ではヤコブ・ヨセフ・シモン・ユダや姉妹とイエスが一緒に住んでいることも記されている。
カトリックではイエスの歳をヤコブと比較できないが、正教会ではイエスが兄弟の末っ子でヨセフとマリアの歳の差が大きいことになる。
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