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2011年7月16日 (土)

文書管理システムと複合機

富士ゼロックスの文書管理システムは、患者の診察履歴や検査結果、紹介状などを複合機で電子化し、サーバーに保存し、院内システムと連携して検索・参照するシステムだそうだ。
この日経新聞の記事を読んで、すぐに疑問が湧く。
①サーバーはどこに設置するのか?
②複合機は何故必要なのか?
③検索・参照するのなら独自にデータ・ベースを構築するのか?
④院内システムと連携というならシステムの基幹部分は他社なのか?
こういう疑問に何一つ注意を払わない記事を書くと素人には理解できない。
富士ゼロックスの文書管理システムを他社の基幹部分の院内システムと連携させるのであれば、MicrosoftのActive DirectoryやLDAPなどを実装させるのだろう。ところで、コンピュターが導入されている病院は、受付から診察・予約・支払いまで全てシステムで構築されている。そして、医師の回診時は、パソコンを携帯して電子カルテルを見ている。最近は患者の腕にバーコードや電子チップが付けられいて投薬ミスまでチェック可能だ。
記事には、「電子化して」というから現在電子化されていない文書を電子化するらしい。人間ドックの診察履歴や検査結果などは、定形用紙に印刷されてくるから既に電子化されている。何が対象なのかと疑問に思う。紹介状などは今でも紙媒体だからスキャナーで読む必要がある。派遣社員を使っている某市民病院窓口でも、複合機で外来患者の健康保険証を読み取っている。
情報管理が厳しい銀行窓口では、顧客データのイメージ入力は、オーバーヘッド型の専用スキャナーを使用している。複写機などセキュリティーが甘い場所に設置される機器を使用しないで入力専用のスキャナーで読み取るべきだ。だいたい、複写機能のある複合機などは個人情報の流出につながるため病院から排除すべきである。悪意ある内部従事者がいれば簡単に情報を持ち出すことが可能だ。
総括すれば、院内システムは本来一元的なポリシイーで管理すべきものだ。複合機などを利用した文書管理システムの導入は、情報管理の脆弱性を含みデメリットのほうが多い。コピー機を売らんがための努力は認めるが、知らずに導入した病院の迷惑も考えるべきではないか?

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