映画 残念な「赤毛のアン アンの結婚」
ルーシー・モード・モンゴメリの『赤毛のアン』を読んだのは、いつの頃だろうか。確か中学生くらいだったような気がする。赤毛のアンを読み、面白くて続作を全て読んだ気がする。当時、なぜそれほど面白いのか考えたことはなかった。今回NHKBS放送でTVシリーズを再編集して映画化した「赤毛のアン」「赤毛のアン アンの青春」「赤毛のアン アンの結婚」を見る機会があり改めて思い出してみた。アン役のミーガン・フォローズとマシュウ役のリチャード・ファーンズワースのシーンでは、いい年をして泣けてたまらなかった。正直いって、鈍感になったのか涙が溢れるような感傷に浸ったことはなかった。「赤毛のアン」「赤毛のアン アンの青春」は原作に忠実だったようだが、「赤毛のアン アンの結婚」は、戦争映画で、ルーシー・モード・モンゴメリの原作にない設定だったので「赤毛のアン作品」ではない。赤毛のアンは、いつもアンの周りにいる人たちがアンとの心温まる交わりで幸せになるという基盤があったような気がする。それに比較して、「赤毛のアン アンの結婚」は、戦争場面がほとんどで残忍なシーンが多く、現実ばなれしたラブロマンスの映画「パール・パーバー」を思いだした。1986年のミーガン・フォローズは、年相応にアンのイメージがあったが、2000年の彼女は正に中年のオバサンで驚いてしまった。白人女性の老けるのが早いのには驚かされる。実年齢は、まだ30才前半だと思うが、画面のアンは婚期の遅れたオールドミスだった。ルーシー・モード・モンゴメリが生きていたら、このような作品の制作は認めなかったであろう。
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