リコーの業績予想はリスクが大きい
2013年3月期の連結営業損益が固定費圧縮で441億円の増益要因らしいが、その内訳は人件費の削減で350億円だ。連結売上高の9割近くを占める事務機器は成熟市場である。今後の伸びは、A4用紙向け複合機(プリンター)など期待できるが、その市場は韓国企業のサムスンが業界トップだ。これまで買収したチャネルを持っていても、ネット販売が進んだ今、価格競争力でリコーが生き残ることは容易でない。デジタル家電のシャープやソニー同様に本業の没落で稼ぐより落ち込む可能性が遥かに高い。ビジネスモデルの転換といっても、LED照明、監視カメラ、プロジェクター、カメラ部門(ペンタックス)の各分野はマーケットリーダーの巨人が複数存在する。現在、後塵を拝しているリコーには当面赤字必至の分野で、市場から撤退させられる可能性のほうが高い。企業向け事務機器(A3機)の営業利益の維持が困難な状況では富士ゼロックスのように、更なる人件費の削減以外に打つ手がないであろう。
http://japan.samsung.com/news/presskit/31720
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