クラウド上のデータベース
最近、市場を混乱させるようなセールス・トークの用語使用が多いため、クラウドの課題について考えてみる。クラウドコンピューティングで最も重要な課題はDB(データーベース)をどうするかである。Google、Amazonなど実際のクラウドを運用しているシステムは、基本的にスケール・アウトで商用RDB(Relational Database)を使用していない。Googleなどは、トランザクション処理が必要な顧客はいないと、割り切った考え方でスケール・アウトで高速化している。商用DBの欠点は、Googleのようなデータ規模が大きいものには向かない。そして、価格が高いことも原因である。クラウドの進化はDBの変化を追いかけることである。WEB Scaleの大容量化とScale outの手法からRDBからKEY/Vale型DBになってきた。クラウドの分散DBの手法は障害やノードの追加/削除が起こった場合にも、システム全体の処理速度に影響を与えないことが求められる。Peer to Peer型の技術で何百万のサーバを連携させることも研究されているが、現在はno-hopである。(ルータのhopと考え方は似ている。) いずれにせよ、現実的に対応するにはDBの扱いをクラウドより先に考えなければならない。既にある数TBに及ぶ既存業務データをどう移行するかが、頭の痛い重要課題である。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 政治家を恨みたくもなる。(2023.02.01)
- 投資家は米金融当局と闘うな(2023.01.31)
- FRBの過去の実績から判断(2023.01.30)
- 新しい日銀総裁の名前(2023.01.28)
- 自分が持っていないものに憧れる(2023.01.26)
「基幹システム」カテゴリの記事
- 4~5年前から徐々に明らかに(2022.08.04)
- コピーして庁舎外に持ち出す運用が問題(2022.07.07)
- システムのクラウド化が市場予想を超える(2022.01.25)
- 情報処理データは爆発的な拡大(2022.01.03)
- クラウドサービスは今後も爆発的に伸びる(2021.04.06)
コメント