懐かしのコダック・トライ-X400
米コダック、写真フィルム事業の売却という記事を読むと、昔、写真部だった高校時代を思い出す。写真部に所属という下手な部員だったが、一応ニコマート(初心者向け一眼レフ・ニコン製品)ボディや、広角・望遠レンスなどを、親にねだって買ってもらった。当時の大卒初任給の3ヶ月分以上の値段だと思う。今から思うと、ずいぶん高価なものを買ってくれたと感謝している。今も、田舎の実家には、40年以上も前に撮った展覧会に出した写真が飾ってある。そのころ、日本製のフィルムというと富士カラー(富士フィルム)か、さくらカラー(コニカ)であった。ASA(現在のISO感度)感度400のものは、黄色い箱のフィルム、コダックのトライ-X400しかなかった。技量の伴わない写真部員だったが機器やフィルムだけは、一人前のものを使っていた。
そのイーストマン・コダックが、再建に向け、昔の看板商品だった黄色い箱のフィルムまでも売却を決めた。 実際、再建というより負債の返済などに充てるための売却で、企業向けのスキャナーや関連ソフトを含む「ドキュメント・イメージング」事業までも含まれている。コダックは破産法申請後、デジタルカメラ事業からの撤退や、オンライン写真共有サイト事業の売却、デジタル画像関連の特許の売却などを進めているが価格が折り合わずに難航している。日本のメーカ富士フィルムやコニカ・ミノルタも右肩下がりではあるが、複写機部門でなんとか持ちこたえている。こう見ると、経営者の才覚で大きく企業業績が違ってくることが判る。しかし、ネット社会に基盤が移行した今、複写機部門の収益悪化は、いずれ押し寄せてくるため、次善策がなければ、明日のコダックだろう。
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