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2012年10月22日 (月)

どこがプロレタリアートの政府なのか

Kanshajo中国共産党というと無産階級の政党だと思っていたが、実態は少数支配者が既得権を独占するための政党だった。最近、中華人民共和国という前近代的な専制帝国主義国家の本質に触れる機会があった。(参考「中国の権力闘争:宮崎正弘著」)中華人民共和国という国名だけを読むとなにか民主主義国家のように思えるが、実態は、戦略もなく権力闘争を繰り返す過去の歴史に名を連ねる漢・隋・唐などと、なんら変わらない。利権を貪る胡錦濤国家主席率いる「団派(共産主義青年団)」・習近平国家副主席のような革命元勲の子弟による「太古党」・江沢民前国家主席のような産業利権を握る「上海閥」三派による利権の闘争である。彼らは、国際情勢など考慮もしないで自らのポスト争いを繰り返している。中国共産党大会を控え、3大勢力がそれぞれ、自派に近い新聞や雑誌を利用して政敵を暗に批判し、牽制している。国家の厳しい管理下にある中国の各メディアだが、実際は各派閥リーダーの出身母体の機関紙であったり、派閥の色がある地元紙だったりする。「上海閥」の広報新聞「新華日報」は江前主席の動向を伝えている。一方、北京紙「新京報」など複数の新聞が、インターネットで共産党一党独裁支配を批判した地方公務員に強制労働2年の刑が科されたことを取り上げ、「時代遅れで、言論の自由と法治に違反する」と論評したが、これらの記事は、中国での言論の自由を進めるという意図ではなく、中央政法委員会書記を批判することが狙いだという。「太古党」が主導する「学習時報」は、胡錦濤の10年間の実績を酷評する記事が掲載されたが、発売前に回収されたという。日本の尖閣列島問題も、三派の権力闘争の一環で国家戦略・国際情勢・国際法も無視して争っている。既得権で、共産党幹部の子弟は海外留学して一族は海外に暮らし、スイスの隠し口座に1000億円以上の預金があるという。江沢民の厚い庇護を受けたにも係わらず失脚した薄熙来(前重慶市書記)は、マフィア退治、汚職追放キャンペーンで腐敗豪商を拘束し、拷問し、冤罪をでっち上げて子供親戚ことごとく刑務所に入れ、彼らの財産を接収した。その金額が1600億円といわれている。次期国家主席と言われている習近平の娘などは、米国のハーバード大学に留学している。そして、党幹部の息子がフェラリーを乗り回すなど一体どこがプロレタリアート(無産階級)革命の政府なのだろうかと疑問に思う。実態は、共産主義ではなく共産党主義の党幹部が利権を貪っている。軍閥が地域を独占していた過去の旧体制を継承している。有史以来、民衆による直接選挙がない国で、民衆のための政治などできるはずはない。民衆を奴隷のように囲って、言論統制をおこない自分たちの利権を維持するだけの専制国家でしかない。中華人民共和国は、近代国家ではなく「支那(漢族)独裁帝国」だという事実を見誤ってはならない。

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