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2012年10月20日 (土)

田舎に住むコスト

T県というと関東で最も面積の広い県だ。京浜地区と違い広くて平坦な土地が延々と続く。東京から近いせいか、日産・本田技研・いすゞ・富士重工・日立・東芝・富士通・キヤノンなど大手企業の工場や研究試験施設が多い。県民性を知るのに、芸能人を探せば、東京ボンタ、ガァツ石松、森昌子などがいる。共通していることは、「カッコいい」とは言えないが、人がよさそうで、温かみのある性格だ。事実、話し方もアクセントもかなりユニークでおっとりしている。県庁所在地がある新幹線の駅から西へ三十数キロも行くと田園風景になる。人も車もいないが、立派な道路だけがある。こういう農業振興地域では、汚水、雑排水から農業用用排水の水質を保つために公共下水道と同様な「農業集落排水施設」(国・県からの75%補助)で対応している。補助金事業であるから、当然、その地域の受益者全員への事業計画の内容の周知と負担等の同意を得て行われる。人口一万人くらいしかいない町村では、事業の窓口は、その地域の町役場が担当することになる。田舎は、空気がきれいな上、土地値は安く住環境は都会より遥かにいいように思う。問題は、都会と違い全ての時計が遅れていることだ。例えば、原則として受益者全員の同意が事業開始の前提とあるのに、町役場の事業遂行意識が低いため住民全員への告知が徹底されていなかったりする。問題点を指摘しても、徴税している住民税のことは忘れて、行政サービスを担っているという意識がない。そして、弁護士と相談して回答するなどと横柄な態度で役所仕事をする。徴税した税金で弁護士を雇い、クレームに対しては裁判沙汰で対応すると言い放つ町役場まである。常識外れにも程度が過ぎて空いた口が塞がらない。こんな田舎の町役場に勤務する人たちは、この近辺で一生を過ごし競争とは無縁の人たちだろう。そう考えると無理も言えないと思い、大きな深呼吸をした。

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