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2012年11月 6日 (火)

利己に徹すると視野が狭くなる

サラリーマン人生で人を評価する立場が長かったせいか、他人の考えを読む癖がついてしまった。自分に利害が及ばない範囲は、至極全うな意見をいうが、少しでも関係があると利己的に走る人もいる。一般的だから悪いとも言えないが、そういう人物を高評価する気になれない。その人の生き様だから、本人は気づかないだろうが、他人はよく見ていて眉を顰める。そして、自己評価と、他人に対しての評価基準が10倍くらい厳しいことを知らない人もいる。自己評価が甘いのは自分に対して弁明できるからで、他人の場合は結果や行動からしか判断してくれないからだ。さらに難渋するのは、他人を見る基準が、自己の経験範囲を超えていて、逆に相手から見透かされている時だ。リスクを避けながら人生を歩んだ人が、厳しい戦場のような環境を生き抜いてきた人物を寸評することなど容易ではない。別段、直接的な働きかけでなくても、相手を非常に不愉快にしていることに気づいていない。そういう場合は、自惚れを捨て謙虚な気持ちにならないと正確に相手を捕らえられない。そして、寂しい選択は、あまりにも利己に徹することにより視野が狭くなり、一生不満ばかり抱いて愚痴をいいながら卑屈に生きることだろう。そういう人生だけは、歩みたくないものだ。

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