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2012年12月16日 (日)

二束三文の時代になってしまった。

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雪国の田舎でも昭和30年代は、記念切手を集めることが流行っていた。中学生ころまでに、かなりの記念切手を自分でも買ったし、親にも無理をいって買ってもらった。当時、切手趣味週間シリーズの【見返り美人】、【月に雁】、【ビードロを吹く娘】などプレミアムが付いて非常に高価だった。将来もっと価値が出るだろうと、楽しみにして後生大事に持っていた。最近、もう持っている必要もないと思い買取価格を調べるとほとんどの切手がプレミアムどころか、額面割れの価値しかないことがわかった。インターネット社会になった昨今、メール主体となり、切手を貼るような郵便も激減した。大量に出す場合はバーコード割引など使用するため、切手そのものが使用されなくなった。以下のように買取価格をみれば、ほとんど額面の価値もない。
昭和30年以降の記念切手
単品の記念切手
  額面          買取価格
50円以上        65%
50円未満        55%
プレミア切手は、別途査定(昭和30年以前に発行された切手が対象)となっているが、切手商での買い取りは販売価格の、5分の1から10分の1くらいだという。
私が昭和30年代、4,000円で買った【見返り美人】が並品で3,000 円程度で販売されているから、買取価格は、よくても500円程度だろう。【見返り美人】でこの程度の買取価格なら、他の記念切手などほとんど価値はないだろう。結局、切手の価値を一番高めるには、自分でその切手を貼って使うしかない。しかし、五円や十円の切手を何枚も貼って出せる相手など、会社とか年老いた親くらいしかない。知人や親戚には恥ずかしくて五円切手を16枚も封書に貼ることもできない。
 そういえば、昔、下手な写真部員だったが、格好をつけるために一眼レフのフィルムカメラを何台か持っていた。愛着があり捨てるのも可哀想なので、ネットに出店していた買取り業者に引き取ってもらったが、いったいいくらになるのだろうか。昔は、高価だったと思ったものが二束三文の時代になってしまった。

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