「刷れるドル、円、刷れない金」
今朝の日経新聞に、外貨準備の増えた新興国の中央政府が、金の購入を増やしているという記事があった。また、市場では19日発表予定の11月の貿易収支に関し、一兆円の大台突破との予測が広がっているとある。
株式評論家などの予測は、当たった試しがないため聴く耳は持たないが、「豊島逸夫氏の金のつぶやき」というコラムはいつも楽しく読ましてもらっている。この記事の中で、【商品は量的緩和強化を「好感」して、原油も金も上げている。この市場の景色は、「円キャリー復活」を連想させる。超低金利で先安観の強い円を借りて、商品を買う。商品価格が上がったところで、売り手仕舞い、同時に円を返済する。借りる通貨の金利が低く、さらに(返済時点での円相場が、借りた時点より高いと為替差損が出るので)、円先安観が強いことが前提となる取引手法だ。】とある。
管理通貨制度の基本から言えば、貿易赤字が増えた国の通貨は売られるため円安になるのは道理のような気がする。また、今回の衆議院選挙は、自民党の勝利で安部首相になるだろう。安部総裁は、新聞記事によると国債を日銀に直接引き受けさせ、国債金利をゼロかマイナスにするとの発言がある。現在、国債を利子付きで金融機関に流すので、銀行は預金金利との利ザヤから容易に利益確保をしている。そして、預金を貸し付けるという本来の業務を怠っている。
さらに、豊島逸夫氏は【中期的には、FRBと日銀の量的緩和競演の様相だ。米ドルと円。「通貨の堕落度」が高いほうが売られるという、なんとも危うい通貨安競争が始まった。金市場から見ると、これまでは、米ドルへの不信任投票として代替通貨=金が買われてきたが、ここにきて、円への不信任投票としても金が買われ始めた。】とある。
確かに、今までは、海外で金価格が上昇しても円高で相殺されることが多いため円紙幣で持っていた方がいい場合も多かった。しかし、これからの円安局面は、円への不信任投票で金が買われるだろう。「刷れるドル、円、刷れない金」とあれば、円換算の金価格は、高騰するだろうから安心して金を購入できる気がする。
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