国際通貨でないウォンの悩み
韓国ではウォン高が進み、円はウォンに対し2割以上も円安になっている。日本は、内需依存が強く輸出入のGDPに占める割合は28%に対して、韓国はほぼ100%だ。輸出市場で日本企業と競合する韓国大企業は円安で大きな打撃を受けている。日本のインフレ目標が2%対して、韓国は3%である。数値だけ見れば政策金利2.75%の韓国は、まだまだ金融緩和をする余地は大きい。国策で一部大企業への偏った支援により、大企業と中小企業の格差問題が噴出している。韓国政府は、政策金利を下げウォン安に誘導したいが、ウォンは国際通貨でないため、ウォンの急落や資金流出がおこる可能性がある。1997年、アジア各国の急激な通貨暴落で、韓国はIMFの管理に入ったことが記憶に新しい。管理通貨制度は、通貨の価値は市中銀行の信用力に依存している。日韓通貨スワップ延長廃止により、国際通貨でないウォンを保証する手立てはない。ウォン建て債券は、東京やロンドンでは売れず、自国のソウルでしか購入者はいない。ニューヨークの主要銀行では、5万ウォン紙幣の札束を持っていっても、ドルに両替してくれない。つまり、韓国通貨ウォン紙幣とは外国では信用がなく全く通用しない。金融緩和でウォン安にしたくとも日本円という国債通貨の裏付け保障がなくなれば韓国紙幣は、紙ゴミ同然である。日韓通貨スワップ廃止のきっかけを作った、李明博大統領の天皇陛下侮辱発言が大きな災となってしまった。
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