人の行く裏に道あり花の山
豊島逸夫氏のコラムに「5月の金売り4月に早くも終息局面」とあった。氏の著書の中にプロの貴金属ディーラーとして従事していた時の勝率が、八勝七敗とあった。どこの世界も、お金儲けは容易でないと痛感させられる。上げ相場ばかりではないだろうから、常勝などありえないのだろう。今回の金の暴落で思い出した格言がある。「人の行く裏に道あり花の山」 これは相場全体が「売りだ売りだ」といっている時こそ買いに回れといった格言らしい。今回、運よく最安値を記録した1300ドル近辺で拾ったことで損失を吸収できた。ゴールドマン・サックスの金売り推奨が金急落の引き金と報道された。そのヘッジファンドの仕掛けに「ちょうちん」が付いて記録的な暴落になったのだろう。金の記録的な下げを眺めていて精気が失せる思いだった。ヘッジファンドの思惑が外れたのは、安値圏で日本・中国・インド勢の記録的現物買いがあったためらしい。日本の場合は、アベノミックスで紙幣を倍印刷するというから実物資産として安値になった金が買われたのだろう。インド・中国は、文化的宗教的背景に根差す金需要だという。確かに、実需が確実にある市況であれば、下がれば買われるのだろう。リーマン・ショック以降、株は下げ、金融緩和で紙幣や国債などの信用が揺らいでいる。外貨準備のリスク分散として、増刷できない金の割合を増やすのだろう。少子高齢化の日本で、換金性の悪い不動産投資など有効だと思えない。株の上げ下げも胃に悪い。コンピュータの世界では、フォールトトレランス(fault tolerance)システムというものがある。さしずめ、実物資産としては、有史以来、貨幣として使用された信用リスクのない金が選ばれるのだろう。
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