記念切手のいちばん価値ある使い方
今朝、大手の買取り専門店が進出というチラシが入っていた。東京は、汗ばむような暖かい気候なので、散歩がてらに覗いてみた。棺桶に片足を突っ込んだような客が、東京オリンピックのバラ切手、銀貨、ヤシカのアナログカメラなどを持ち込んでいた。銀など碑金属と呼ばれるくらいだから、値段がつくのかと思って耳を澄ましていた。バラ切手は、額面の30%、銀貨は30円、カメラは20円の査定らしい。切手以外は、開店祝いのご祝儀値段なのだろう。戦前の記念切手は、国家的慶事などに限定され、発行された枚数も少ないが、戦後のピーク時は、毎回3000万枚から5000万枚も発行されたため価値がないそうだ。郵政公社は、記念切手という値段を印刷した紙を販売して、ぼろ儲けしていたようだ。古物商の話では、そもそも日本では切手が使用されなくなり、収集家も少ないことが原因らしい。「切手趣味週間シリーズ」でも、額面より高いものは「見返り美人」と「月に雁」だけだそうだ。「ビードロを吹く娘」でも額面の査定だった。そして、私の収集した切手帳から額面以上に買い取ってもらえたものは「見返り美人」と一円札だけだった。買取り価格は市価の十分の一という。「見返り美人」の5枚シートが4万円なら買取価格は4000円程度なのだろう。バラ切手で保存状態も良くないので600円、古い一円札は30円だった。これでも、ご祝儀価格なのだろう。「ビードロを吹く娘」を10円切手として使用するのは忍びないが、郵便切手として使うことにした。それが、記念切手のいちばん価値のある使い方らしい。それでも、店員が開店祝いのお土産だといって、ティシュを5箱もくれたので、なにか得をした気分になった。
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