NECと富士通は言い逃れはできない。
今朝の、日経新聞の一面に、「NECがスマートフォン(スマホ)事業から撤退する。」とあった。NTTドコモが夏商戦で販売促進費をソニーとサムスンの2モデルに集中投入する「ツートップ戦略」を始めたことで出荷台数が激減したからだろう。そして、ドコモへの依存度が高かったパナソニックも、ドコモ向けスマホについて、今冬の新製品供給を見送る方向で検討に入ったという。スマホは、第三者のソフトを利用者がインストールして使うため、差異化しにくい。こういう記事を読むと、なにか激変でもあったかのようだが、多少でもこの業界に住めば、容易に予想がつく。東芝、カシオ、日立、三菱電機の経営者は、先を見通していたようだ。NEC、パナソニック、富士通、シャープ、京セラの経営者は、いったい何を考えて企業経営していたのだろうか?カシオを除けば、早期撤退組みに共通点がある。即ち、インフラ電機に舵をきった総合電機メーカーだ。撤退が遅れた5社は、経営者が先を読めなかったのだろう。そうはいっても、NECと富士通の経営者には言い逃れはできない。なぜなら、パソコンの歴史を振り返れば、容易に予測できるだろう。パソコンのOSが、MS/DOSだったころは、ハードに依存したOSに適合するアプリケーションしか動作しなかった。そして、NEC98の独壇場だった。それに便乗した、ソフトメーカージャストシステムも破竹の勢いだった。しかし、OSがWindowsに移行することにより、標準的なアプリケーションはマイクロソフトのオフィイスとなり、ハードメーカーの機種影響を受けなくなった。そして、プレゼンテーション層に、ブラウザが登場するに至っては、マイクロソフトのOSも危うくなってきた。周辺ハード機器も、WindowsのドライバGDI(Graphics Device Interface:グラフィクス・デバイス・インタフェイス)となり、ディスプレイやプリンターの仕様が標準化された。今回、スマホもパソコン同様に、OS主導で標準化されてしまった。つまり、アップルのiOSとグーグルのAndoroidだ。グローバル展開できない企業は、生き残れない。富士通、シャープ、京セラの撤退も時間の問題だろう。コンピュータの歴史を学び、I-padやI-podなどを、時の経営者が使いこなしていれば、撤退後の大規模な減損処理は不要だった。
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