ニコンの機種戦略は、市場ニーズに合わない
ニコンが7日発表した2013年上期連結決算は、純利益が前年同期比58%減の136億円だった。コンパクト機はスマホに需要を奪われ、580万台と前年同期より30%減、利益の源泉レンズ交換型カメラも298万台14%減だったのが原因だ。スマホに需要を奪われたコンパクト機は、元々利益率が低い機種だから減損処理して撤退すればいい。ニーズのないところに、市場はない。しかし、小生のような写真愛好家(素人カメラマン)によるレンズ交換型カメラのニーズは強い。撮影技術は未熟だが、機材だけは一流品を持ちたいという輩は多い。ニコンファンだったため、一眼レフのデジタルカメラ(D60+ズームレンズ)は、迷わずニコン製品を買った。Fマウント形状が同じで、それまで持っていたアナログレンズも無駄にならないと思った。ところが、現実には、デジタルカメラのマウントに接続はできるが、デジタル化された機能は全く使えない代物だった。ニコンのレンズ交換型カメラといっても、撮像素子が35mmフルサイズ型のFマウントレンズ、APS-C型のFマウントレンズ、ニコン1マウントレンズと非互換がある。デジタル一眼レフの性能には満足するが、大きなボディーは扱いにくい。ニコンD60も重くて持ち歩くには不便だったため、しばらくして使わなくなった。そして、デジタル一眼レフとほぼ同等の画質ながらコンパクトなミラーレスカメラの他社機に買い換えた。カメラは、重くて大きいと旅先などには持ち歩けない。ミラーレスカメラは、被写体が撮像素子に映っているため、光学系のファインダーを省いて電子ファインダーにしたものだ。レンズ交換型のミラーレスのマウントは各社各様だ。ソニー:Eマウント・撮像素子:APS-C または 35mmフルサイズ、キヤノン:EF-Mマウント・撮像素子:APS-C、富士フィルム:Xマウント・撮像素子:APS-C、オリンパス・パナソニック:マイクロフォーサーズマウント・撮像素子:4/3インチ、ニコン:Nikon1マウント・撮像素子:1インチサイズだ。撮像素子の大きさから、画質重視で一眼レフカメラと同等の撮影を楽しみたいなら、ソニー、富士フィルム、キヤノンの選択となる。その結果、ヘボカメラマンの小生は、ニコン(一眼レフ)⇒ソニー⇒富士フィルム⇒ソニーと買い換えた。ニコンは、重い大きな一眼レフを主流とし、ミラーレスを継子扱いにした。しかし、半導体の技術革新で、35mmフルサイズの撮像素子が安価に製造できるようになると、レンズ交換型ミラーレスカメラに市場が移ってきた。ニコンの退潮は、過去の経緯に縛られ、機種戦略が市場ニーズに合わなくなったからではないだろうか?
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