日本の天皇制
黒岩重吾の「北風に起つ」という小説がある。雄略天皇以降、北陸出身の継体天皇(男大迹王:おほどのきみ)が即位した時代背景をモチーフにしている。私の生まれ育った北陸地方は、日本史を揺るがすような傑出した著名人を輩出しない土地柄だ。そのせいもあってか、読むのは二度目になる。万世一系といわれる天皇家は、この時期に系譜が交代したという考えもあるらしい。書評を読むと、この小説は黒岩氏の創作がかなり入っており、史実にあまり忠実でないらしい。黒岩氏の小説には、やたらと男女の「まぐあい」が多いが、1500年以上前もの艶話など知る由もないだろう。当たり前といえば、あたりまえだ。「記紀」を直接読むことは、新旧約聖書を通読(3度達成)するくらい苦痛だろう。雄略天皇後の時代背景に浸るには丁度いい物語だ。今生天皇と違い、当時の天皇継承は権力闘争そのものだったようで、ローマ皇帝に就くのと同様に命がけだったようだ。現代と違い、女性が中性化する以前の一夫多妻制だったようだから、一面羨ましいような気もする。現在、日本の天皇制が議論されているが、妾を是認しないで存続させることは容易でない。皇籍に男系が尽きた場合は旧皇族の男系子孫の方を天皇にするしかないのではと思う?歴史をひも解けば、殺人鬼まがいの天皇もいるだろうから、天皇が尊敬を集められるかという議論は無意味な気もする。
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