英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄
M市立図書館に予約しておいた「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄(ヘンリー・S・ストークス著)」を、散歩がてらに取りにいった。図書館は、第三者的にみれば、団塊の世代が退職した影響か、加齢臭の漂う雰囲気だ。残念なことに、愚生自身もその中の風景の一部だった。著者のヘンリー・S・ストークス氏は、英国FiancialTimesの初代東京支局長として1964年に来日後、奥さんが日本人ということもあって、50年間も日本に在住している。イギリス人から見たアメリカ、欧米人から見た日本及びアジアが率直に語られていて面白い。猿だと蔑んでいた有色人の大日本帝国軍隊は、あまりにも強かった。第二次世界大戦では、多くの国が独立を勝ち取った。その中で、日本は大きな役割を果たした。当時の日本は、アジアの光だった。そのせいもあって、ならずもの支那と提灯持ち韓国以外の国々から、大きな信頼を勝ち得ている。英国から見れば、アジア支配の終焉は、大英帝国が衰退する要因となった。彼らからの史観では、日本は野蛮で残虐な国なのだ。著者が小さい頃抱いたのは、屈辱感と怒りだったという。そして、原爆投下や東京裁判は戦勝国による復讐以外のなにものでもないと断言している。当時の白人社会の驚きを、猿の惑星という映画と同じだったと記している。愚生も猿の惑星を見て、猿が人間を支配するなど、考えられないと思った。大日本帝国は、日露戦争に続き、英・仏・蘭・米の支配するアジア植民地から占領軍を駆逐し独立解放を進めたことが、そう映ったのだろう。しかし、猿の惑星とは、いい喩えだ。そこまで差別されていたとは知らなかった。日本人が忘れてしまった事実と誇りを取り戻してくれる見方だ。そして、今後の日本政府の、未来に向かって努力すべき具体的方向性も示している。ところで、米国大統領は、アフリカ系のオバマだから、世の中も変わったものだ。
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