定年退職し、退職金で投資デビュー
日経新聞に、定年退職し、退職金で投資デビューする危険性の記事があった。要約すると、定年退職後も長い人生が続くから、預貯金だけに頼らず株式や投信を一定割合持っておくことも必要だ。サラリーマンにとって退職金は、まとまった大金を手にする唯一の機会だ。そして、元手があるだけに舞い上がった心理状態で投資判断する恐れがある。結果が良かった場合は自分の力で、うまくいかなかった場合は周りの環境のせいだと思い込むため、往々にして高値掴みをし、大切な退職金を失う羽目になる。人間は経験から学ぶ。泳いだことのない人がいきなりボートから海に飛び込めば、一時は波に乗ってうまく泳げるように見えても、いずれおぼれてしまう可能性が高い。つたない愚生の経験からも、記事の内容は、非常に納得させられる。株が上がっている時は、時価総額が脹らむから誰でも儲けられる。しかし、下がっている時は、神様しか儲けられない。なぜかと言えば、全体のパイが小さくなっているのに、そこから自分だけ大きく取るなど至難の業だ。株価が下がると思っているひとが多いから、売りが出て株価は下がる。そこに買い向うことは博打だ。市場の予想通りなら大損する。勝つには、市場の予想が間違っている時に、自分の予想が当たることだ。また、儲ける時も、市場予想が上向きな時に、早々に手じまい売りを入れ利益を確保することだ。こうみると、どちらも容易なことではない。つまり、素人が株をやれば必ず損をすることになる。愚生の経験から得た知識だが、誇るようなものではない。それだけたくさん失敗をして、学んだということだ。日経新聞には、「少しずつ勉強しながら投資経験を積んでいくことだ。」とあるが、失敗を積み重ねて学べといわれても答えにはならない。それでは、どうすれば、いいのだろうか?愚生は、投資環境を俯瞰することが重要だと考える。今なら、米国景気は回復基調だ。そして、当面円高はない。米国株式は、今後も緩やかな上昇をするだろう。そう思った愚生は、早々に日本株式市場から退場して、円を米ドルに替えて、米国REITに投資した。そして、分配金を使いながら、多少ゆとりのある老後を暮らせばいいと考える。強制的に一部を売却するため、不幸にして暴落した場合でも、損害は少ない。俯瞰した環境が続けば、運用成績はいいだろう。打ち出の小槌のように分配金が出て元金は減らない。儲けようとしないで、手元資金を計画的に使い切るくらいの気持ちが重要だと思う。
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