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2015年1月18日 (日)

五感機能の多重化使用は不可能

Eye グーグルグラスが「個人向け販売中止」となった。ウェアラブルコンピューターという試作品は、ずいぶん昔に、IBMなどからも発表されている。コンピューターではないが、身近につけるものでは、ヘッドマウントディスプレイなどもある。1990年代後半に登場したコンシューマー向け製品は、発売当初は話題になったものの、売れずにやめたメーカーは多い。通常のディスプレイにはない利点があるが、逆に欠点も多かった。もっとも多いのは、眼球への負担が大きいことだろう。当時、オリンパスが発売したヘッドマウントディスプレイを購入したが、多少臨場感はあるが鬱陶しく、すぐに使用しなくなった。話は多少それてしまったが、愚生はウェアラブルコンピューターという概念自体に疑問を持つ。人が外界を感知するために、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚がある。そのうちの、最も重要な視覚や聴覚を多重化して使用することになる。例えば、運転中や歩行中にウェアラブルコンピューターを使えば、他の動作への集中力は鈍くなる。バックグラウンドで音楽を聴きながら歩行している場合でも、背後から近づく車に気づくことが遅れたりする。五感機能を多重化して使用するなど、万人には訓練しても容易なことではないと思う。パソコンをノートパソコンやスマホで代替えすることは、携帯性を向上させただけだ。運転中や歩行中に使用すれば、注意力が散漫になる。それを避けるためには、使用しないことだ。ウェアラブルコンピューターの問題は、常時使用することを前提とした発想だ。しかし、この考え方が問題というなら、ウェアラブルコンピューター自身の普及などあり得ない。一般人が、宇宙船や戦闘機のパイロットのように、五感を使用することなど不可能だからだ。

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