年金で食えない多くのお年寄りが出る
ここの所、連日株価が上げている。バブル期を経験した愚生は、当時と同じ思いを持つ。米国、日本、欧州の量的金融緩和政策、中国を含めた新興国の政策金利の引き下げと続く。「信用」というスタンプの押された紙幣が大量に印刷されて、世界中にばら撒かれる。景気浮揚のためには、必要な処置なのだろうが、本当に大丈夫なのか誰もわかっていない。何故なら、過去に行われたことのない処方だからだ。結論から言えば、金融バブルが発生することだけは間違いない。昔と違い、価値に対して素材そのものの比率が低いため、単純に金、銀、銅の価格が上がったりはしない。その証拠に、ドルベースの金価格は、ここ数年で最低値だ。経費込の金の採掘価格($1300)よりも安い。過剰なお金は、金利は低いが安全な債権、リスクを伴う株や不動産に向かっている。今回、デフレ脱却を果たした米国は、量的金融緩和を終了した。これから、米国は政策金利を上げることになる。昨日から始まったECB(欧州中銀)の量的金融緩和のせいか、ドル円の為替は120円を越えてきた。水は、高い所から低い所に流れる。同様に、お金も金利が高く信用度の高い米国へ集まる。円安・ドル高は当然のような気がする。そして、金利の付かない金地金より、米国紙幣の方が好まれることから、金価格はドルベースで下落した。当時を振り返って、どうすればいいか、案が湧くかと思いを巡らしてみた。1980年末は、まさにバブルの絶頂期だった。借金も甲斐性の内だとか言われて、金を借りて争って土地やマンション、株に投資した。その挙句、日銀が強引に政策金利を上げたため、バブルが弾け、株、土地、マンションが暴落した。担保が不良資産となったため、債務超過に陥った多くの銀行や不動産会社が次々に倒産した。芸能界でも、千昌夫が不動産で、畠山みどりが株で破綻した。節税対策で、積極的に投資していた野球選手も同様に被害を被った。江川卓や桑田真澄など名前を上げたらきりがない。AIDSと言われた麻布自動車・イ・アイ・イ・インターナショナル・第一不動産・秀和などが代表格だ。そのほか、マルコー・ダイカンホ-ムなど数多くある。今回は、日銀の政策でバブルを起こし、デフレを乗り切ろうとしている。それと同時に、発行した国債を毀損させ、財政健全化を目指す。前回の愚は起こさないだろうが、愚生のように年金や僅かな資産しか持たない者は、どう振る舞えばいいのだろうか?愚生は、持っている僅かなお金を、ドル・円に分散した。そして、債権に近いリートを売却し、溝の水が流れるように、多くは米国株・医薬品株・欧州株に振り替えた。円安の為替リスクを考慮し、日本株には振り向けなかった。今朝、嘘八百の厚顔な株式評論家は、昨晩の米国株の史上最高値と円安で、株を買えと囃し立てている。バブルは、いつか必ず弾ける。将来、年金で食えない多くのお年寄りが出ることが心配になる。
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