金融市場とは、複雑なものだ
昨日のニューヨーク市場は、株安、債券安、金地金安、REIT(不動産)安、ドル高(円安)となった。市場関係は、予想外に強かった米雇用統計の結果、米国政策金利の利上げが近いという不安からだと説明する。ドル・円は、1ドル=120円70銭まで上昇して引けた。雇用が改善し、NYダウが300ドル近くの株安になった理由は、これからFRBの政策変更があるたびに市場はそれを消化、織り込みに追われ、相場は振れやすくなるからだという。相場が動いた後のアナリストの説明付けは、いつも納得がいかない。米国を除き世界中の国々は、量的金融緩和や政策金利を下げ、市場に印刷した紙(紙幣)をばら撒いている。愚生のような、年金受給者は、政府が狙っている紙幣の毀損(政府借金の実質的な減額)に、どう対応すればいいか悩んでしまう。資産として持つ紙幣が信用できないなら、金や株、REITなどで保有するしかない。ところが、そのすべてが同時に下がるのでは、方向性は全く見えない。金利上昇での債券安は、理解できる。金地金は、金利が付かないから金利上昇局面で売られる。REITは利回りが相対的に悪くなり、不動産買収の借入金の金利も上がるから、これも納得できる。ただ、株に関しては、バブル余剰資金の向かう先として大きく下げるとは思わなかった。ただし、米ドルベースの価格下落は、為替が円安に進んだ分だけ円換算では緩和されている。愚生は、REITや金を売却し、実物資産として株に比重を置いていたが、役に立たなかったようだ。週明けの日本の株式市場はどうなるのだろうか?円安で、上昇余地もあるが、一方、米国株資産の縮小に合わせて、ポートフォリオで売られるかもしれない。金融市場とは、複雑なものだ。理論より、市場参加者の心理で相場が動いているようにも見える。日経平均先物 CME(ドル建て)は、18,860円というから、東証引け値18,971円より111円安い。寄り付き売られた後、どう株価が動くか思案橋ブルースだ。
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