湯沢(中里)ランパーツ中里 15万円
電子版新聞を読んでいて、無意識にクリックしたのだろうか、越後湯沢のリゾートマンションの紹介ページが現れた。湯沢(中里)ランパーツ中里、【間取り:1R専有面積:28.28m2 15万円】とある。15万円という価格が、一瞬何の値段かわからなかった。続いて、平成2年10月築、鉄骨鉄筋コンクリート造地上19階建の5階とあった。平成2年と言えば、愚生は、越後湯沢に持っていたリゾートホテルの区分所有権を売却した年だ。ランパーツ中里は、バブルの最盛期に建築されたリゾートマンションだ。当時、余剰資金が、都心の地価を押し上げたのに続き、日本中の土地が上昇した。土地・株が上がり、資産バブルが起き、家の建て替えや外車などが、飛ぶように売れた。そして、投機資金は、日本を越えて米国まで渡った。当時、東京23区の土地時価総額で米国全土が買えるという馬鹿な時代だった。借金も資産の内などと言って、リゾートマンションなども盛んに売れた。たぶん、1000万円以上で販売されたマンションだろう。売値15万円とは、「夏草やつわものどもが夢のあと」と芭蕉の句を思い出す。JR上越新幹線「越後湯沢」車約15分というから、北陸新幹線が開通し、ほくほく線から越後湯沢乗換えの北陸行きの乗客もなくなった。越後湯沢は、ひっそりとし乗降客もなく、新幹線停車も激減しただろう。15万円といっても、毎月、管理費/22,930円、修繕積立金/1,870円、組合費/300円、温泉使用料/2,060円と月に27,160円も費用がかかる。15万円で取得しても、固定資産税や光熱費の基本料金まで払えば、年に40万もする。40万円あれば、なにも湯沢に行かなくても、海外・国内どこへでも旅行できる。毎年、40万円使って、毎回違う好きな場所にいけばいい。そう考えると、ババ抜き物件のリゾートマンション価格、15万円は安くない。これと同様に東京郊外の耐用年数が過ぎた古いマンションは、ゴーストタウン化している。いくつか郊外のマンション物件を待っていると自慢していた学友が、生涯現役と放言していたことが気になる。
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