混乱だけ引き起こして元の木阿弥
ギリシャ支援問題で、独仏首脳は構造改革を断行すれば、支援期間を5カ月間延長することを伝えた。ギリシャは首脳会議に先立って年金の支給開始年齢の引き上げや企業増税などを盛り込んだ財政再建策を打ち出していた。しかし、IMFは財政健全化には、あてにならない企業増税より、確実に固定費が減る年金支出の削減を求めた。企業増税などすれば、ほとんどの企業は他国に移ってしまうため、減収になる可能性まである。ギリシャのチプラス首相は、侮辱された国を見くびるなと怒ってみても、放漫経営で破綻した尻拭いをだれかがしなければならない。仮に、債務を減免してみたところで、歳出が歳入を上回っていれば、また同じことの繰り返しだ。年金受給者は人口の約4分の1というから、年金支出の削減要求を飲めば、政権支持基盤を失う。チプラス首相は、キリシャの将来より自身の政権基盤が心配のようだ。参議院自民党も同様に、一票の格差より自身の議席確保が最優先事項のようだ。結局、チプラス首相は26日夜、独仏首脳による新提案を、受け入れるかどうかを決める国民投票を7月5日に実施すると表明した。ギリシャ国民は、給与支払いや年金支給の停止を選択するとは思えない。チプラス首相は、一時的に絵に描いた餅を国民に与えたが、結果として混乱だけ引き起こして元の木阿弥となった。それを受け、欧州株式市場は小幅高で引けた。この半年間のギリシャ問題とは何だったんだろうか?来週からの、欧州株式市場に期待したい。
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