「心動けば相場に曲がる」という格言
昨日の米株式相場は世界的な景気減速懸念が強まって再び急落し、ダウは前日比530.94ドル安の1万6459.75ドルと4日続落で取引を終えた。ナスダック総合指数はやSP500種株価指数も大きく下がり、世界同時株安の流れだ。原因は、先高観に満ちた「絶好の買いのチャンス」との声が減り、株の下げが急で危険だと感じて、多くの投資家が投資額を減らしている。これまで買い向かった個人投資家も、多くは含み損を抱え、売り越しだった。世界景気不安と米利上げで海外投資家の売却だけでなく、下落局面で逆張りをする個人投資家まで買いを入れていない。株価急落の元凶は、中国政府の経済活動を、力ずくで統制するという過ちを繰り返してきたことだ。中国人民銀行は8月11日、中国人民元の売買基準レートを3日連続で切り下げ、元安誘導による輸出刺激に動いた。中国の4~6月期中国経済成長率が7%と発表されても、信じがたい数字だ。中国の景気がどこまで悪いのか公的な統計からは測りにくく、投資家は判断ができない。おまけに、ギリシャのチプラス首相は20日夜、辞表を提出し、内閣総辞職した。政局混迷が支援計画の実行に影響を及ぼすことへの懸念もある。米国の金利上げ、中国バブルの崩壊、ギリシャ混乱の可能性と不安要因が多すぎる。昨日、円高になったのは、日本株の売却に伴う為替ヘッジ解消によるものだろう。明日のことは、神のみぞ知る。愚生も、一寸先も判らないため、とりあえず狼狽売りで欧州株を損切りした。日本株が、涎が出るくらいに安くなっている。市場では、日本企業は健全だと買いを囃し立てる一方、中国経済の崩壊で、世界同時不況に突入と言う声もある。久しぶりに、頭がウニになるほど考えてみよう。ただ、これまでの経験から、深く考えたときは、何時も失敗している。「心動けば相場に曲がる」という格言が、當に言い当てている。
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