キリギリスと違い、中国は恐竜
愚生が、ギリシャに行ったのは35年前。ドイツは、それより以前に旅行や仕事で行ったことがあった。当時、ギリシャの街を走っていたのは、フォルクスワーゲンのカブト虫型中古車ばかりだった。街中がくすんでいて、ハエが多く埃っぽかった。一方、ドイツの街並みは秩序だった北欧そのものだった。その貧しかったギリシャは、自国通貨ドラクマを捨て、憧れの地域統一通貨ユーロに参加した。ユーロ導入効果で、ギリシャ人もギリシャ政府も、自動車ローン金利などがいっきに安くなった。しかし、それが仇となって散在し、財政破たんを招いた。もともと、観光資源くらいしかないギリシャは、通貨安で自律調整機能を失ったことから競争力を失った。その結果、時間が経つにつれ、財政がひっ迫し、赤字粉飾で収支をごまかすに至った。その後、それが露見するとギリシャ国債の金利が跳ね上がり、デフレ・スパイラルに突入した。自国通貨を放棄したことで、通貨安政策が行えないため、産業基盤のないギリシャにとって、基礎的財政収支の黒字達成などできるはずもない。結局、自国経済のかかえる債務の返済を、EU・ECB・IMFからの援助に頼むしかない。ただし、「緊縮・年金カット・消費増税」と欧州の施策に逆らえば、救済融資打ち切りという鞭打ちうける。チプラス首相は、ギリシャ人は屈辱的な提案はのめないと抵抗してみたが、EUの条件を受け入れるしかなかった。一方、東アジアでは、中国共産党と言うイデオロギー集団が群がる中国経済も変調をきたしてきた。こちらは、ギリシャのキリギリスと違い、贈収賄の拝金主義や国内の民族対立という構図も持つ。その巨大化した支那恐竜は、自らの傍若無人のため世界から孤立し、頭に血もめぐらない後遺症を伴う。盛者必衰の世と言え、少しこけるのが早すぎる気もする。
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