職住近接地域のみの地価上昇
愚生のように、裸一貫で上京して都会に住んでいる者は、誰しも経験することがある。それは、住宅ローンという大きな負債だ。衣・食・住というが、衣と食は日本本土に住むぶんには大きな違いはない。しかし、住宅については、土地を親から受け継げる人と、そうでない者とは大きな違いがある。そのくらい都市化で都会の土地が田舎に比べて高くなった。愚生の近所にも、都市化の恩恵を受けた土地成金と思われる人たちが不相応な大きな家に住んでいる。ただ、二三世代経てば、相続税で全て国に召し上げられると思うと溜飲が下がる。愚生の話しに戻るが、家族を持ち長期に生活するには、どうしても住居の取得が必要だ。丘陵地に建てられた団地から駅近のマンション、そして一戸建てと移り住んだ。そのたび毎に、借り入れ金額も増えた。正直なところ、住宅ローンを支払うために働いているのかと思うことまであった。そういう訳で、新聞の折り込みに入る不動産広告のチラシをつい見る癖がついてしまった。今朝の日経新聞に、首都圏中古マンションの価格が一段と上昇している。約5年ぶりに前年同月比の上げ幅が1割を超えたとある。東京都の伸びがは大きいが、郊外の値動きは鈍い。中でも東京23区は前年同月比で△16.1%も上がった。一方、神奈川県は前年同月比△4.6%、埼玉県は同△2.7%値上がりしたが、千葉県では同▼2.6%下がったとある。どうも地価の高騰は、都心に近い地域限定のようだ。愚生の住む東京郊外あたりでも、割高なものを除いて売り物件がすっかり引っ込んだようだ。不思議なもので、上がりそうだと言うと持ち主は売り惜しみ、下がりそうだと言うと売り急ぐようだ。1985年~90年は、日本全国津々浦々どこの土地も上昇した。愚生の知人にも、運よく3千万円で買った都内のマンションを1億円で売り、地価上昇が未だ波及していない三浦半島にある厨子海岸を望む邸宅を購入した。他方、運の悪い人は、高値物件を掴まされ、その後、購入物件が下落し、含み損で売却も出来なかった。土地バブルを経験した愚生は、当時とはかなり違っているように思える。それは、上野・東京ライン、北陸新幹線、中央リニアと交通網の発達で、地方が東京都心に吸い寄せられる。ブラックホールのように狭い範囲に収縮する。しかし、少子高齢化のためか、利便性のよい職住近接地域のみにしか地価上昇が及んでいない。千葉の幕張あたりから、地平線まで続く、半世紀前に建てられた団地群を眺めば、郊外の地価上昇などありえないことが確信できる。
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