韓国経済は前門の虎、後門の狼という状態
ソウルで開かれたセミナーで、韓国企業の格付けは「紙クズ寸前」と米格付け大手が警告した。 中国リスクが現実化するなかで、韓国企業の業績が悪くなるという予想からだ。一方、日本企業は、円安に支えられて収益を回復させ、中国企業も継続的に成長すると評価した。韓国企業の不振は、貿易統計から明らかだ。貿易立国の韓国企業の輸出額は、前年同月比14.7%減と2009年以来最大の落ち込みだ。何故なら、韓国の輸出の約4分の1が中国向けのため、中国経済の停滞が、輸出減を招く。外資が韓国から逃げ出しているため為替は、ウォン高から一転してウォン安が進んでいる。本来なら韓国の輸出産業にとっては追い風となるはずだが、韓国銀行は逆にウォン安を阻止のためウォン買いドル売り介入を行った。思い出せば、韓国は1997年のアジア通貨危機で経済破綻し、2008年のリーマン・ショックでも、外資の引き上げでウォン安になった。今回、すでに韓国株は外国人投資家を中心に売られているが、ウォン安が進めば更に資金の国外流出が加速する。米国が利上げすると韓国から資金流出はさらに増える。これを阻止する手立ては、韓国にはない。ウォン買いドル売りといっても、純債務国の韓国の外貨準備金には米ドル国債が少ないため、介入資金に限界がある。経済音痴な朴槿恵大統領は、つまらぬ面子で日本との円・ウォン為替スワップ延長を放棄した。その愚行が今回のデフォルト危機を招いている。韓国経済は、通貨防衛で金利を上げれば景気停滞、放置すればウォン安で資金が海外へ流出する。當に、前門の虎、後門の狼という状態だ。お馬鹿大統領のために、政府のバックアップも受けられないまま、韓国企業は沈んでゆくようだ。
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