
愚生ごとき者でも、年末株高のアノマリーは知っている。著名な現役ディラーも、4末売りの10末買いを勧める。要は、安い時期に買い込んで、利食いで4/末までに売り切る。そして、夏休みが終わるまで何もしない投資スタイルが一番益を出すという方法だ。個々の銘柄では、バラツキがある。しかし、日本の代表的銘柄や日経平均インデックスに投資すれば容易だ。昨日、日経平均株価は大引けで2万円をつけた。今年も、アノマリーは生きているようだ。来年はさらなる円安と言っても、1ドル125円程度だろうから昨年来の円安は期待できない。上場企業が収益を伸ばすために、貿易輸出型企業の追い風はない。国内設備投資や消費などの内需の盛り上がりで、達成するしかない。ただ、老人人口比率の増加で、物価変動の影響を除く実質消費支出は、前年同月比2.4%減という。食料品や日用品が値上がりしたからといって、年金が増えるはずもなく、2017年の消費税の増額もあるから、家計が節約志向に進むことは当然だ。ところで、日経平均は年間高値を12月に付けることが多い。戦後の株式相場の約3分の1に当たる22年間は12月に年間高値を付けている。ここ数年の2012年から2014年までも毎年12月に高値を付けた。そう考えれば、根拠はないが6月高値の2万0868円を上回るのなら、もう少し上値がありそうだ。株価は、投資家の期待値で上がり、失望で下がる。売買は、相手がいなければ成立しない。すなわち、或る者の愚行は他の者の財産になる。アノマリーを信じて、あとひと月なのか、少なくてもFOMCまでの2週間くらいは売却を待とう。売りたい強気、買いたい弱気という格言が、身に染みる。(買いたいと思っていると、もう一度、下げてくれと願う。それが高じて弱気な相場観になる。売りたい強気は、その逆)
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