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2016年1月22日 (金)

自社のネットワークを解放する顧客はいない

800 今朝、ファナックとシスコが協業して、工場内ロボットのダウンタイムをゼロにするというニュースがあった。愚生は、勤め人時代に似たような仕事をしていたため興味が湧いた。ニュースを要約すれば、工場内の産業用ロボットから稼働状況に関するデータを収集して分析し、事前に故障などを検知する。ファナックは、自社製の産業用ロボットの故障を事前に検知して通知するオプションサービスとして提供する考えだという。検知方法は、ファナックが開発する産業用ロボットはセンサーを搭載し、搭載するモーターやベアリングの稼働状況、損耗具合に加え、工場内の気温などを計測する。そして、これらのデータを、工場内に設置したサーバーに収集して分析する。ボットからデータを収集するためのネットワーク環境はシスコシステムズが提供するスイッチやルーターを利用するという。北米のプロジェクトではプライベートクラウドを構築したが、日本ではファナックの工場内にサーバーを設置するという。説明者は、稲葉専務というから、清右衛門爺の七光りをうけ30代で役員に就いた孫だ。専門家の愚生の目には、問題点がすぐに思い当たる。第一に、シスコと協業といっても、ルーターやスイッチ経由のパスでデータを吸い上げるだけだ。シスコ自体は、Tcp/ipでカプセリングした伝送路を提供する。北米はプライベートクラウドを構築したというが、当たり前の話だ。他社のネットワークにファナックが入り込むことなどできるはずはない。プライベートクラウドというが、顧客先のサーバーにファナックの監視ソフトを挿入した個別仕様だろう。日本では、ファナック工場内にデーターセンターを置くと言うが、ファナックのたかが部品のために自社のネットワークを解放するはずはない。馬鹿も休み休み言えといいたい。更に言えば、分析するならファナックの部品だけでなく工場全体を監視する必要がある。つまり、ファクトリーオートメーションの中に組み込まなければならない。日本であれば、工場のシステムを構築しているベンダーとの協業が必須だ。ファナックのような部品屋さんは、自分の製品のことしか考えない。平たく言えば、自動車(工場)の障害を未然に防ぐため、タイヤ(ファナックの部品)だけを監視して事前交換するようなものだ。部品屋は、言われた通りの情報を上位層に上げればいいだけだ。工場のシステム監視などは、その企業のポリシーを含めて、上位層で考えなければならない。間違っても、ファナックのデータセンターなどに、自社のネットワークを解放する顧客はいない。こんなニュースで株を買えば、必ず損をする。

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