マイナス金利下の投資先
日銀がマイナス金利の導入を決めたことで、不動産関連株の多くは上昇した。住宅ローン金利についてはネット専業銀行が変動金利を0.5%台にするなど、愚生が借りた時代と違い隔世の感がある。住宅ローン控除など使えば、実質的にマイナス金利の状態だ。金利低下で不動産価格の上昇と言っても、少子高齢化を考えれば、どこでも上がるとは思えない。J-REIT(日本の不動産ファンド)が買われると言っても、東京都心の高級な物件に限られるだろう。確実なのは、都心3区(中央、千代田、港)、5区(中央、千代田、港、新宿、渋谷)程度だ。実物資産と言えば、真っ先に金が頭に浮かぶが、米国金利の上昇過程もあって商品市況はすこぶる悪い。今では、希少価値と言われるプラチナなどは、完全に金より安くなってしまった。一方、金融資産の紙幣は紙だ。信用だけで、それ自体は価値のない資産だ。そう考えると、マイナス金利下では、債券という選択がないから、投資先として不動産は現実的だ。国内株式市場に上場されている出来高の大きく膨らんでいるREITに、森ヒルズリート投資法人(3234)がある。以前の出来高は、5~6億円程度しかなかったものが、マイナス金利導入後、60億円~70億円にまで膨らんでいる。投資先物件を調べれば、「六本木ヒルズ」、「アークヒルズ」、「表参道ヒルズ」、「虎ノ門ヒルズ」などの東京都心5区に所在するプレミアム物件ばかりだ。愚生が考え付くことは、既に多くの投資家も気が付いているようだ。
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