日銀のマイナス金利政策の影響?
今朝のニュースで、日銀のマイナス金利政策の影響が、年金の負担増を通じ企業収益を圧迫し始めたと報じられた。マイナス金利の悪影響は、銀行だけの問題だと思っていたが、愚生のような企業年金受給者にも影響があるらしい。具体的には、長期金利の利回りの低下で、企業が将来の年金の支払いに備えて用意する積立金額が増えるためだ。国の代行の厚生年金は、ほとんどの企業は国に返上している。今回の指摘は、企業が独自に積み上げていた企業年金部分についてのことだろう。年金積立は将来のことで、帳簿上の処理のため企業から現金が流出するわけではない。しかし、予め将来の給付額を決める確定給付型の年金の場合は、企業は将来の年金支払いに備えて、退職給付債務を積み立てる必要だある。ただ、最近は確定給付から確定拠出に年金体系は変わってきたため、企業自身にそれほど影響があるとは思っていなかった。日清食品の場合で数十億円規模、住友不動産では数億円、三井金属で数十億円も費用が生じるという。これらの企業の年金は、確定給付年金ではないのだろうか?そうであれば、企業の従業員には手厚い福利厚生だが、身から出た錆だ。企業の退職給付債務は、「割引率」と呼ばれる利率を使って将来の債務額を計算する。適用する割引率は長期国債の利回りなどを基に決めるため、市場金利が下がると割引率も低下する。そのため、割引率を下げると退職給付債務が増えるためだ。不足分を積み立てた金額を決算に反映すれば、その期の利益から積み立てるため損金となり経常利益が減益となる。ただし、将来金利が上昇すれば、割引率が上がるため逆に増益要因となる。愚生が思うに、短期的な金利の上げ下げであれば、中長期的には影響はない。ただし、損益すれすれの企業にとって、赤字になるか黒字になるかでは、大きな問題だ。そう考えれば、朝のニュースで取り上げて、大騒ぎする話ではない。銀行や金融機系の証券会社は、自己収益が苦しくなるためマイナス金利の悪影響を誇大化しているようにも見える。愚生に言わせれば、余剰な銀行預金を日銀に預けさえすれば、0.1%の金利を受け取っていることの方が問題だろう。今まで、銀行はなんの努力もしないで、預貯金の利ザヤで儲けていた方がおかしいのではないか?
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