
新聞に小野薬品工業が2014年から販売を始めたがん免疫薬「オプジーボ」が載っていた。医療に詳しい人は、ほとんど知っているだろう。免疫チェックポイント阻害薬だ。がん細胞が消えた患者も現れるなど画期的新薬だ。肺がん患者の80%をしめるこのがんに2015年12月からオプジーボの投与が認められるようになった。肺がんの死者は7万7千人。仮に6割強の5万人がオプジーボを1年間使うとすると薬代だけで1兆7500億円になるという。そして、この新薬オプジーボの適用範囲が現在の悪性黒色腫(メラノーマ)、非小細胞がんから胃がんをはじめ、その他のがんにまで広がれば国の負担は一気に重くなるためだ。ただし、オプジーボが海外でも類似製品のない世界初の開発薬であるため、価格が高いか安いか、比べる対象がないという。癌治療薬で、米国での平均卸売価格をもとに算出したところ、1カ月100万円以上かかる薬が23種類。中には月700万から1900万円かかる薬もある。これに比べればオプジーボは突出して高いわけではない。こう考えると、新薬を開発しても利益が出ない価格に抑えられると、新薬開発は止まる。また、すべての特許は、海外に売却されてしまう。愚生の知り合いでも、かんで苦しんでいる人がいる。早く、オプチーボを使用すればと思うが、保険適用がないと治療費が払えない。非常に悩ましい限りだ。一番良いのは、量産効果でほ値段が下がることだろうが、無理に下げれば日本で販売しなくなる。最後は、お金持ちしか長く生きられないという世の中になるのだろうか?一昨日、長野の介護施設にいる母に会いに行った。長寿なのは、喜ばなければならないのだろうが、本人は永く生き過ぎたと愚痴をこぼしていた。核家族の世の中では、孤独に耐えるしかない。
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