現実的に、三島返還を受け入れべき時
ロシアのプーチン大統領と安倍首相の間で、北方領土問題について話し合われた。プーチン大統領は、日本との北方領土問題について「問題を解決しなければならないというのは一致している」と述べ、進展に向けた協議に前向きな姿勢を示した。そして、プーチン氏は「我々は決定的な一歩を踏み出す用意がある。しかし、それはよく準備されなければならない」とも言明した。解決策を巡っては「誰も片方が負けたと感じてはならない」と指摘した。確かに、安倍首相が言うように、それぞれの歴史に対する立場、おのおのの国民世論、愛国心を強く主張すれば纏まらない。当然、これまで双方の政治家が作り上げてきた過去の交渉経緯もある。二島返還で合意した後、米国の横やりで四島返還を主張し始めたのは日本側だ。ロシアからすれば、過去の経緯から譲っても歯舞・色丹島までだろう。プーチン大統領が言う引き分けとは、歯舞・色丹・国後の三島返還での合意ではないか。決定的な一歩の中に択捉が入るとは思えない。以前サメの脳味噌と言われた森元首相は、安倍総理大臣の特使としてロシアを訪問した。北方領土問題についてプーチン大統領と会談した際に、森元首相は三島返還で決着をつけたい旨の発言をしたという。日本にとって北方四島が非常に重要かと言えば、今までなくても困らなかった。一方、ロシアにとっても同様だろう。黒海に突き出たクリミヤ半島のような要所ではない。そう考えれば、日露が反目して利を得るのは、米国であり支那だ。国内世論をどう納得させるかだろう。G7から経済封鎖で苦しむプーチンにとっては、日本の経済協力を渇望している。国内世論も、そろそろ現実的に、三島返還を受け入れべき時だろう。そうでなければ、永久に日露平和条約など結べない。
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