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2016年10月14日 (金)

老後破産は、年収の高い人に増えている

1983369202704708352 毎日新聞に「老後破産どう回避する。貯蓄の残りで生活を」という記事があった。愚生にとっても、他人ごとではない気がした。現役時代は豊かな生活を送っていても、リタイア後はなぜか、ギリギリの生活にあえぐようになる。そして、食べることにも窮する老後は、今や誰にでも起こり得る現実だという。確かに、社会保障費の増大で国の借金は増え続けている。これを解消するには、インフレ策で貨幣価値を毀損させるか、増税を伴って社会保障費を削るしかない。どの政策がとられようと、年金受給者の生活は今より暗い晩年になることは間違いない。記事の中で興味をひいたのは、「高級住宅に住んだり、子供を名門校に通わせたりする、意外と年収の高い人に増えているという印象です。普通のサラリーマンが陥っても不思議ではありません」という部分だ。現実問題として、バブル崩壊・サブプライムローンの破綻と続き、今や給料は上がらず、退職金や企業年金は減額・公的年金の支給年齢も引き上げと、ろくなことはない。愚生の場合でも、定年後の悠々自適な老後など、夢のまた夢だということを思い知らされた。記事の中では、60歳の夫婦が90歳まで生きた場合、年金以外に数千万円が必要だそうだ。そして、破産を逃れる手段は、(1)貯蓄する(2)借金しない(3)教育費と住宅費にお金をかけ過ぎないということを、20〜30代のうちから備えるべきだという。
 そのために良い方法は給与から天引きされる財形貯蓄や金融機関の自動積立定期預金の利用だという。さらに、私的年金の一つ「確定拠出年金」の活用も効果的という。ここでいう貯蓄など、わざわざ言われなくとも理解できる。しかし、愚生が思うに今の金利水準で定期預金など意味があるのだろうか。それに確定給付年金ならわかるが、確定拠出年金とくれば、将来いくらもらえるかも怪しい。利回りの確実なREITや株式配当への投資の方が安心な気がする。
 次に借金はするなというが、当たり前だろう。住宅ローン以外は借金しないのが鉄則だという。愚生のようなお上りさんで、借金をしないで住宅の取得などできるはずはない。愚生の友人の中にも、バブル期に住宅を取得して、退職金で完済した人は多い。バブルという自分自身では、どうしようもない被害は、後からならわかるが、予見は極めて難しい。いまさら、当時の日銀総裁の馬鹿な政策が原因だと言っても後の祭りだ。ただ、記事の中で共感できたことは、不動産価格は右肩上がりではない。というより、少子高齢化で需要が減るだろうから、住宅価格のデフレはさらに続くだろう。地方都市の住宅価格に限らず、都内でも一部を除けば同様だろう。愚生の友人でも、自宅はともかく、バブル期に相続税対策でアパートを建てた。ところが、バブル崩壊で資産価値が下がり、評価額が借金より少なくなったという例を知っている。ところで、一番興味深かったのは、老後の足かせになるのは、教育費を使い過ぎた結果、貯蓄ゼロの人は多いという箇所だ。確かに、小・中・高と公立高校に通わせ、塾にも行かせずに大学(できれば国立大学)へ自宅通学させれば金はあまりかからない。投資効果が悪いのは、学費に多大なお金をかけた末、子どもから「自分の夢を押し付けないで」と恨まれるのは、踏んだり蹴ったりだ。この点については、愚生は優等生だった。F社に勤務していたせいで、学歴など何の役にも立たないことを知った。子供の人生は、それぞれ自分とは別のものだと割り切っていたため、期待はしなかったし、希望もなかった。期待された子供にとって、ありがた迷惑になる。人に期待などしないで、欲することは自分で成し遂げるべきだと思っていた。こう考えると、愚生も薄日の当る道を歩んだ気もする。そして自己満足できることは、愚生に野心がなかったことと、自らの才がないことを認めているからだろう。「私の見ている世界は私が造りだしたもの。」という、A Course in Miracles(ヘレン シャックマン著)の中にある言葉を思い出す。

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