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2016年11月25日 (金)

囲碁は教養人、将棋を指すのは庶民

Go  第2回囲碁電王戦で、国内最強とされる囲碁の人工知能「Deep Zen Go」と対局した、歴代最多74タイトルの趙治勲名誉名人は、2勝1敗で勝ち越した。趙治勲は「強かったね。韓国から日本にきて55年間囲碁の勉強をしているけど、今までの積み重ねは何だったろうというくらい、序盤の感覚は違った。自分のほうが、いいはずなんだろうけど、自信はなかったですね。人間のようにポカもあったけど、そんなところはすぐに改良されていくでしょう。半年後に対局したら負けちゃうかもしれないけど、恥ずかしいとも、悔しいとも思わない。AI碁が強くなったら、それを使って棋士も勉強して、互いに強くなっていったらいいんですよ」。趙名誉名人はすがすがしい表情で語った。ところで、1年に1回以上囲碁の対局をおこなう、いわゆる「囲碁人口」は、2009年の640万人から、2013年280万人と大幅に減っている。一方、将棋も2009年の1270万人から、2013年670万人と同様な傾向が続く。それでは麻雀はどうかと見れば、2009年の1350万人から2013年650万人とこれも半減だ。パチンコに至っても、漸減傾向だ。どうもこの極端な現象は、スマートフォン(スマホ)の普及により、ソーシャルゲームに流れてしまったようだ。愚生が持つスマホにも、多くのゲームが提供されている。その多くのスマホゲームも、遊ばれないなら検索から消えていくだろう。そう考えれば、少子高齢化でただでさえ競技人口が漸減なのだから、囲碁・将棋人口の減少はいっそう拍車をかけられているようだ。何れ、若い世代が遊ばないゲームは、徐々に廃れていく。ただ、競技人口となると将棋の方が囲碁の2倍以上もいるようだ。愚生の穿った目には、ハンデ戦が設定し易い囲碁の方が高齢者向けかと思っていた。囲碁には、坂田三吉のような語りぐさになる人物はいない。昨今の日本将棋連盟の混乱を見ていても、将棋指しの程度の低さには辟易する。趙名誉名人のような人格者には、将棋界では出会えない気がする。愚生の偏見かもしれないが、囲碁を打つ層は教養人、将棋を指すのは庶民と言う気がする。

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