人に任せてもうかる商売はない。
一昨日発表があった積水ハウスの経常利益は、対前年度比17%増加と好決算だった。住宅メーカーは不振と聞いていたので耳を疑った。どうも、都内にある遊休地でのアパート建設で利益が増大したという。積水ハウスのようなハウスメーカーは、不動産を所有したうえでの収益事業は行っていない。建てることで利益を上げ、不動産を所有するリスクを建築主に押し付けている。アパート経営と言えば、毎月の返済・空き室対策・築年数の経過・賃料の交渉・周辺環境の変化など、いくつもの保有する不動産の変動要因が考えられる。例えば、ハウスメーカーは、30年借り上げ保障といった場合でも、賃料は原則2年毎の見直しで下落リスクがある。また、30年借り上げの場合、30年も借り上げるとは、30年間も管理会社を変えられないということだ。途中解約は多額の解約手数料(立退料)が発生することもある。その他、デメリットはいくつも見当たる。
・竣工後免責期間を設定しているので、その間の賃料収入は入らない。
・管理会社における大規模修繕工事の実施を契約条件に含むことから、バカ高い修繕費をハウスメーカーから要求される。
・空室保証であって家賃保証では無いので、契約期間中であっても入居状況により固定賃料が値下げされる場合もある。
不動産とは読んで字のごとく、動かない資産だ。つまり、流動性がない資産ということだ。売買をしようにも、簡単に売れなく換金できない。取引が購入者と一対一となるため、買主が現れない限り、資産価値は限りなくゼロに近い。そして、固定資産税だけが重くのしかかる。これを解消するためにアパート経営などを行うのだろうが、新たなリスクを呼び込むことになる。深く考えなくとも、人に任せてもうかる商売などあるはずはない。上記の例でも、ハウスメーカーは、アパートを建設して儲け、それを借り上げて儲け、管理し・改修してさらに儲ける。遊休地の所有者を食い物にしているようにも思える。都内の一部を除けば、土地の値段など上がることはない。都心三区以外の土地なら、売却したお金を金融資産で保有する。そうでなければ、美味いものを食い、旅行でもして、自分の代で使ってしまった方が良い。金は天下のまわりもの。子供に甲斐性があれば、自分で儲けるはずだ。
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