将棋の国際化に努めることは必然だ
ポーランド出身のカロリーナ・ステチェンスカさんが女流プロ棋士への昇格を決めた。外国人棋士は男女を通じて史上初だという。ステチェンスカさんは平成25年に女流棋士を目指して来日。留学生として山梨学院大に通いながら、女流棋士養成機関に入会して、必用な成績を修めて女流棋士の資格を得た。将棋棋士になったところで、大相撲と違い、それほど金銭的なうま味はない。本当に将棋が好きでなければ、わざわざ日本までくることはない。日本将棋連盟の佐藤康光会長は「将棋界初の外国人棋士として、これからますますの活躍を期待しています」とコメントした。少子高齢化の日本では、将棋人口の減少が続き先は見えている。いずれ新聞社などのスポンサーも離れ、プロ将棋棋士会は崩壊に繋がる。将棋の国際化を目指し、海外への普及に努めることは必然だ。外人力士が活躍する大相撲には、貧しい国から出稼ぎに来て大金を稼ぐという夢がある。モンゴルの一般市民の平均年収は30万円程度だ。しかし、日本に来て大相撲で横綱にでもなれば2億円近く稼げる。モンゴル人にとっては、ジャパニーズ・ドリームの実現だ。また、愚生が贔屓にしている春日野部室には、ジョージア出身の栃ノ心がいる。彼はサンボではヨーロッパ王者になったこともある格闘技の強豪選手だ。ジュージアの1人当りのGDPは2,925ドル(36万円)と日本の10分の1だ。関脇にまでなった栃ノ心の年収は、約2000万円をゆうに超える。彼が日本に来て相撲力士を選択したことは容易に理解できる。一方、将棋界は、高段者強豪棋士の年収であっても稼ぎは少ない。女流棋士の年収など無いに等しい。そういう環境下で、将棋の国際化など容易に図れるものではない。国際化を唱える前に、日本将棋連盟には多くの課題がある。今回の三浦九段冤罪事件など、将棋界の社会性や倫理性、透明性など、いくつも乗り越える山があるのではないか。
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