
松井一郎大阪府知事は、「森友学園」の国有地取得問題について、安倍晋三首相が忖度を認めないと批判した。愚生は、
松井知事が何を言っているのか理解しかねる。忖度(そんたく)とは、「他人の気持をおしはかること」とある。松井府知事は、「
役人が安倍首相の気持ちを推しはかった」と認めろという。ここで愚生は疑問を持つ。なぜ、安倍首相が森友学園への土地売却価格を安くしろと指示する必要があるのか。そもそも、松井氏のいう「良い忖度とやってはいけない忖度」とはどういう意味なのだろう。忖度があるとすれば、近畿財務局や財務省の担当が名誉校長になっている
昭恵夫人の気持ちを推測したことになる。そうであったとしても、安倍首相への忖度ではない。松井氏は「政治家は有権者の意思を忖度して仕事をしている。」というが、法治国家である以上、世論に迎合して法律を曲げてはいけない。では、安倍首相は、忖度をしたことはないかと言えば噓になる。法治国家である以上は、法律が成立後、周知期間をおいて法律は施行される。安倍首相は、高額な新型がん治療薬「オプジーボ」を厚労省下で最大25%引き下げる方向だったものを、50%という大幅な価格引き下げを指示した。それも、法整備がされていない中での、今年度、途中からの緊急引き下げだ。
これは、官僚が安倍首相の脱法を忖度した結果だ。マスメディアも野党も衆愚に迎合して脱法の批判すらしなかった。目先の脱法行為は、将来の日本に大きな禍根を残した。日本国内外の製薬業界からは、大きな批判が湧き起こり、薬に関して法治国家でないことを知らしめた。それなら、いっそのこと米国企業に特許ごと売り払ってしまった方が儲かる。これでは、日本で創薬する意味がなく創薬事業は成り立たない。それを如実に表しているのが、創薬会社の株価だ。夫婦そろって拙速な対応が目に付く。こう思うのは、小野薬品工業の株を持っている愚生だけだろうか。つくづく、政治家は思慮浅い人間が多いと思う。
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