患難は忍耐を生じ、忍耐は練達を
5月のゴールデンウイークも、あと3日を残すばかりになった。愚生のようなリタイヤ層は、早く連休が終わらないかと待ち望む者もいるだろう。株式市場もテレビも休業モードとなると、刺激が少なくて困る。生産性もないくせに文句など言うなといわれれば、納得するしかない。子供の頃や勤め人をしていたころは、長期休暇はありがたかった。たとえ忙しくて休日出勤だとしても、割り増し残業がついてホクホクしたものだ。田舎から出てきたお上りさんにとって、地価が高い東京での生活は刺激的ではあったが余裕はなかった。住宅ローンを抱えて、妻子を養うことで精いっぱいだった。東京生まれの友人たちと違い、過去を振り返る余裕などはなかった。そういう愚生も、なんとか世間の荒波をくぐり抜けて自分を振り返る余裕ができた。就寝中に昔の苦しかったことや悔しかったこと、恥ずかしかったことなどを思い出すことがある。しかし、もうその当事者だった人たちと会うことも、連絡を取ることもないと思うと不安はない。いまが人生で一番いい時期なのかもしれないと思い込む。愚生は、いつもそう自分に言い聞かせながら生きてきた。過去の辛かったトラウマがそうさせたのかもしれない。そう考えれば、若いうちに挫折することは良いことだ。昨日のブログで、「足るを知る者は富む」について書いたが、当に愚生にとっての箴言だ。雌伏した期間は辛かった。しかし、それが鋼のような諦めない忍耐強さを形成した気もする。ここで、パウロ書簡のローマ人への手紙5章を思い出す。「然のみならず患難をも喜ぶ、そは患難は忍耐を生じ、忍耐は練達を生じ、練達は希望を生ずと知ればなり。」とある。愚生は、人生はトータル1だと思っている。足るところや欠けたところを積分すれば、すべての人生は1に収束すると思う。そう思って、分不相応な希望や期待を戒めている。
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