IT分野では絶対ということはない

1.メインフレーム全盛期の集中処理
2.オープンシステムよるクライアント・サーバの分散処理
3.ネットワーク中心の集中処理
4.サーバを意識しないクラウドコンピューティング
ウォーレン・バフェット氏が見切っただけあって、決算後にIBM株は4.2%安と大幅に下落した。決算期ごとにIBM株は急落する。昨今の成長事業のIT分野といえば、クラウド、モバイル、セキュリティー、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどだ。米アマゾン・ドッド・コムが提供するアマゾン・ウェブ・サービスは、世界190カ国でのクラウドサービスだ。2016年の売上高は前年比1.5倍の122億ドル、営業利益率も25%。アマゾンはクラウド市場の30%超のシェアを占める。10%未満のIBMに大差をつけている。IBMが利益の出るビジネスに注力しているといっても、成熟分野の事業では、お先は真っ暗になる。IBMは、業界の秩序を破壊・変革してきたアマゾンの新たな分野の犠牲者なのかもしれない。最近は、IBMが得意としていたメインフレーム、ソフトやコンサルティングサービスなどがなくても、クラウド上で安価に一定のITリソースをそろえることができる。コストは従来の数分の1ともいわれるから、この分野での価格崩壊は既得権益者のIBMには大きな打撃だ。当初は、アマゾンのクラウドサービスなどは、データ速度やセキュリティーなどに問題があっただろう。しかし、2013年にアマゾンが、CIAからのクラウドを受注したあたりから見直された。同案件でアマゾンはIBMより高い値段で応札したが、性能と信頼性で評価された。これにより、IBMが得意とする金融・政府機関などがアマゾンに雪崩をうつように流れ始める。そして、IBMの凋落が始まった。クラウド事業は、アマゾンだけではなく、マイクロソフト、グーグル、セールス・フォース・ドットコムなども、各社の強みを武器にクラウド事業を強化する。共通するのはIBMが抱える従来型ITサービスからの顧客の略奪だ。愚生の芽には、クラウド時代のIBMは新興勢の草刈り場になっているかのようだ。アマゾンと言えば、一般消費者は、ネット販売や個人が販売できるマーケットプレイスなどで知っている。一株1000ドル越えのアマゾンの株価を見れば、投資家がいかに評価しているかがわかる。ただし、愚生はアマゾンに投資する気にはなれない。アマゾンの事業領域は非常に広くて掌握できないからだ。少なくとも、IT分野では絶対ということはない。なぜなら、あれだけ盤石だったIBMが傾くなど考えられなかったからだ。
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