愚生にとっては大きな岐路だった
ここ数日は、四半期決算の情報で溢れている。昨日、フェイスブックが発表した2017年4~6月期決算は、純利益が前年同期比71%増の38億9400万ドル(約4320億円)だった。四半期として過去最高を更新した。確かに、スマホという移動体端末が急速に広がり、通信速度が格段に向上した。これにより、様々なアプリケーションソフトが開発されたことも一因だ。SNSなどの普及で、仲間内であればインターネットのメールアドレスも不要となってきた。そして、企業からの広告宣伝などは、フェイスブック内の個人情報に関連付けられて送られてくる。世の中の仕組みが大きく揺らいで、新たな段階に入ってきたようだ。(メインフレーム中心)→(クラアント・サーバー)→(PC中心のインターネット)→(移動端末のインターネット)とシステム形態の主流は入れ替わってきた。そして、宣伝広告なども(Windows/OSのアプリ依存)→(グーグルのようなブラウザ主体)→(SNS主体)と徐々に変遷してきている。その結果、フェイスブックの月間利用者数は17%増の過去最高の20億60万人。これにより、収益基盤が拡大され、動画や携帯端末向けの広告事業の成長が続く。売上高は45%増の93億2100万ドル、広告事業の売上高が47%増。決算発表後の時間外引では、一時は24日に付けた上場来高値を上回る171ドル台まで買われた。これに触発されたのか、今日決算発表予定のアマゾン株も時間外の取引時間に大きく上げている。これまで、決算発表があったFANGのうち、グーグル以外は過去最高の決算だった。時代の趨勢なのだろうか。愚生がF社で勤め人をしていたころ、マイクロソフトのWindowsの風に乗って日本のクラサバ環境もDOS/Vパソコンを基盤としたものに遷移していた。時代の流れだから、いくらそれに抗しても押し流されるだけだ。メインフレームの周辺機技術者だった愚生にとって、ほっておけば失職の憂き目にあう。そして、企業内失業者で人生が終わる。1995年頃だったと思うが、マイクロソフトがDECの人材を引き抜いて、基幹系に耐えうる本格的なOS(Windows/nt3.51)を発売した。ネットワークをマイクロソフト独自仕様のLAN-mangerから、インターネット準拠のtcp/ipを標準とした。将来を見すえたビル・ゲイツの方針変更は、素晴らしいと感心した。愚生もnet-wareを基盤とした開発を全て中止した。そして、tcp/ipで従来のFNA(Fujitsu network architecture)ホスト手順をカプセリング化し、ホスト-Windows/nt3.51連携を実現した。これに遅れた事業部門は、社内ネットワークシステム連携から締め出されて、企業内失業の憂き目にあった。今から考えると、つまらない人生だったかもしれないが、愚生にとっては大きな岐路だった。そう思いながら過去の記憶を巡れば、当時の熱い思いが僅かに今の自分を癒してくれる。ところで、米国はダウもナスダックスも絶好調だ。この波動に乗って、老後は楽に過ごしたものだ。
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