世界の長期金利が一段と上昇すると
6月下旬以降、米国、ドイツ、英国など世界の金利が上昇している。日本の新発10年物国債利回りも先週には0.105%と上昇した。世界的な金利上昇は、緩和マネーの縮小を予感させる。日本を除けば、先進各国は金融引き締めや政策金利の上昇局面だ。当然、金余の余剰資金が減れば、株式相場の足を引っ張る。海外の金利が上昇すれば円安が進むから、株高と両立するとの見方もある。しかし、日本株に投資しているのは外国人投資家だ。ポートフォリオなど考えれば、欧米の株が下がって、日本株だけが上昇するなど考えにくい。いずれにせよ、ドラギECB総裁のデフレの脅威は過ぎ去ったという発言を受け、欧州市場は金融緩和縮小への地ならしが始まった。また、ドイツのメルケル首相も、早期の金融引き締めと金利上昇を促している。米国はともかく、欧州のお金のだぶつきは無くなるだろう。最近のユーロ高を見れば、その兆候がすでに出始めている。そして、今週の12日に米国下院、13日に上院で予定されているイエレンFRB議長の米国議会証言だ。その中で、何が飛び出すかによって今後の米国株式市場の動向に大きな影響を与える。ただ、市場は目まぐるしく動く。愚生も、情報に踊らされて早々と米国成長株を処分したが、勇み足だった気もする。今後、世界の長期金利が一段と上昇すると、成長株のIT関連株は、調整を強いられるかもしれない。事実、米国でハイテク株の一角を占めるテスラー株が、10日に一時303ドル強と最高値から21.7%も下げた。また、アマゾンの株価も下げ始めているから、PERが異常に高い銘柄は一旦調整に入る気もする。一方、金融株のほうは長期金利が上昇すれば、収益は改善する。みずほ銀行や三井住友銀行などの配当は、年3.6%もあるからJ-REITと変わらない。しかし、愚生のスタンスは、自分の没後のことも考えれば、資産としては株よりも為替変動の影響を受けないJ-REITの方が安定だと考える。特に、老人が増えれば、宅配便などの物流需要はさらに増える。そのため、物流倉庫などの需要は常に逼迫するだろうから、それに特化したj-REIT株は安定だと考える。短期的な株価の上げ下げはあるだろうが、中長期に亘って安定だという予想は正しいと思っている。そう思うが、今日の下げを見てすべて損切りして現金化した。金利上昇と言っても、10年物国債利回りの水準は、米国が2.3%台、英国が1.2%台、フランスが0.9%台、ドイツが0.5%台だ。まだまだ低い。ところで、日本の景気はどうなのだろうか。勤め人を辞めてしまった愚生には実感というか、感触で探る場はない。内閣府が発表した5月の機械受注統計は民需が前月比3.6%減少し、マイナスは2カ月連続だ。特に非製造業が5.1%減と不振だった。愚生も投資(投機?)と呼ばれる火遊びで、ずいぶん火傷をしたが止める気はない。これも、いま出球規制で問題になっている、パチンコ依存症候群と同じなのだろうか。
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