成功する前に会社が解散の憂き目?
インターステラテクノロジズが、観測ロケット「MOMO(モモ)」の初号機を打ち上げた。結果は、飛行中に機体の情報が受信できずエンジンを緊急停止し海に落下。民間単独開発ロケットの宇宙への挑戦は失敗に終わった。出資者のひとりホリエモン氏は「後継機を3カ月後に開発する」といっているが、どうだろうか。今回、打ち上げ直後は正常だった。しかし、66秒後に飛行速度がマッハを超えたときに機体が破損し、配線などが破れて機体からの通信が途絶えた。その直後に、エンジンを緊急停止させたため、到達高度は約10キロで海岸から約6.5キロメートルに着水した。愚生が思うには、途中でロケットからの通信が途絶えるということは、個々の部品の信頼性というか、高速でかつ震動が大きい環境での耐久性がなかったことだ。ロケットとしての基本性能を満たしていない。やはり、ロケット打ち上げ技術は、傍で見るほど容易ではない。今回でも、打ち上げが4回も延期されるなどトラブルが連続した。その内容たるや、ロケットの燃料タンクのバルブや機体を制御する基板部品に問題が発生した。エンジン開発と姿勢制御は成功したというが、本来実験レベルで検証されるべき問題が事故の原因ではないだろうか。そう考えると、まだまだ、初歩的問題が山積しているような気がする。愚生のキャリアは、コンピュータ機器の開発エンジニアだった。コンピュータ機器は、制御の70%は障害や予期せぬ動作に対するものだ。正常に動作する制御の全体に占める割合は少ない。言い換えれば、何回かやれば上手くいくこともある。99%正常に動作させることを考えてみよう。100回に一回が失敗の確率だ。100個の部品を組み合わせれば、N×N×N×・・・N×N=99%以上の確率だ。とういことは、99.99%の100乗で、99%以上を満たす必要がある。つまり、一個の部品の信頼性は、99.99%以上の信頼性。1万個に一個が壊れる故障率だ。打ち上げ前のテレビ放映では、民生品をショップで購入して安価にしたという。しかし、愚生には、それらの部品がロッケット製作の品質を担保する部品とは到底思えない。愚生の邪な考えかもしれないが、ロケットの打ち上げに成功する前に、会社が破産・解散の憂き目にあうような気がする。
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