ビ-ルを値上しろと言った消費者無視の政策
酒税法の改正によりビールの安売り規制が施行から半年経った。政府が「ビ-ルを値上しろと言った」消費者無視の政策はどうだったのだろうか。スーパーや量販店で安く売られていたビール系飲料の価格を引き上げ、中小の酒販店を保護するのが狙いだったはずだ。ところが、ビール系飲料の店頭価格が上昇したことで、縮小傾向だった市場を一段と冷え込ませる結果となった。値上げによる売り上げ減のあと、客足が全く戻っていないという。今回の規制は、仕入れ値に人件費などを加えた原価を下回った価格で販売をしてはいけない。これを続けた場合、酒類の販売業免許を取り消すという。これにより、ビール系飲料を特売セールなどの目玉にしていたスーパーや量販店の攻勢から中小の酒販店を保護する。ところが、規制を受け、店頭価格は上昇した。全国約450の小売店の販売データで、各社の主力品(350ミリリットル6缶パック)の平均販売価格は、アサヒビール6%高くなった。規制直後に1割も上昇した時よりは、値上がり幅は縮んだ。しかし、まだ規制前より売値は高い。消費の足腰が弱い中で、商品を値上げしては一段と消費意欲をそいでしまう結果となった。官僚の考える机上の空論とは、こういうものだ。愚生も腹が立ったので、値上げ以来、値段が上がらないチリ産ワインを多く飲むようになった。規制強化のターゲットだったスーパーでも、イオンは主要なビール系の価格を据え置いた。そのため、ビールを買うならイオン。ついでに他の食材も買うようになった。決して、官制値上げをしても中小店舗に客足が向くことはない。値上げに踏み切ったあるスーパーではビール系の販売量が前年同期より3%も減ったという。ビール大手5社で1~9月のビール系製品の出荷量は前年同期比2.4%減。売り上げの落ち込みで、固定費吸収が減れば原価は上がる。売り上げが縮小して、原価が上がり、そしてさらに売り上が落ちるという、負のスパイラルに落ち込まなければよいが。いずれにせよ、官制値上など国民に受け入れられるはずはない。
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