小田急線の「複々線化工事」が3月に完了
愚生がよく利用した小田急線の上下線を2線ずつに増やす「複々線化工事」が3月に完了する。工事が足掛け30年というから、元号の平成と同じくらいの期間だ。思いだせば、丸の内にあったF社の本社へ行く時など、ずいぶん早く家を出た記憶がする。平時には遅れがないが、早朝のダイヤの乱れは相当だった。今回の複々線化は東北沢駅から和泉多摩川駅間の10.4キロメートルが対象だ。現在は下北沢駅地下での工事が終れば、完全に各駅停車と急行列車が運行する線路を分けられる。これによって、通勤列車の大幅な増発が可能になる。小田急線の車内の混雑率は朝の通勤ピークで192%。これは、体が触れ合い圧迫感のある程度だ。増発後は150%というから、新聞や雑誌を楽な姿勢で読めるようになる。トンネルが多い田園都市線や横浜線も混雑率は朝の通勤ピークで相当なものだが、改善のしようがない。これは、少子高齢化が進むことを待つしかない。小田急の複々線化で通勤時間が大幅に改善されると、京王線や田園都市線との顧客争奪が激しくなる。一番大きいのは、新ダイヤで快速急行が3本から28本と大幅な増加することだ。また、多摩ニュータウンの玄関ともいえる多摩センター駅(東京都多摩市)や隣駅の永山駅に平行して乗り入れている小田急多摩線と京王相模原線での新宿への通勤だ。小田急線の多摩センター駅から新宿までの所要時間は40分と最大で14分の短縮になり、京王線より早く到着する。現在、多摩センター駅の1日の乗降客数は京王電鉄で平均8万7551人。小田急は5万585人と差があるが、今回のダイヤ改正で逆転の可能性もある。それを見越してのことだろうか、小田急の株価は高騰している。ここからは、新聞の受け売りだが、「都心へのアクセスの利便性が増せば、住民が増えて沿線の不動産価値が高まる可能性がある。沿線には代々木上原や下北沢、町田など特徴のある街も多い」からだという。しかし、愚生は「風が吹けば桶屋が儲かる」というような、このような発想はない。なぜなら、2025年前後から東京首都圏の人口の減少が始まるからだ。複々線がもたらす効果で、通期時の混雑緩和はあっても不動産価値が上がるとは思えない。多摩ニュータウンといえば、都心回帰でゴーストタウンの代名詞になるような地域だ。勤め人を終えた愚生には、小田急線や横浜線、田園都市線、そして南武線の混雑率などはどうでもよい。振り返れば、雨の降る日も風の日も、長い期間に亘ってよく通勤したのだと思う。当時は住宅ローンや仕事に追われ、一寸先しか見ていないような生活感だった。そう考えれば、貴重な今の時間を無駄に過ごしているような気もする。
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