次世代の移動端末通信機器は何か?
ここ10年で、移動端末通信の流れがPCノートから、スマートフォンに変わった。通勤電車の中で、忙しくガラケーでメールを打つ光景がなくなった。満員電車の中を、日経新聞を小さくたたんで読むサラリーマンも見かけない。朝の電内風景は一変した。一方、赤信号の前や道を歩く最中でも、人々は下を向く人が増えた。スマートフォンの普及のせいだろうか。これを克服する次の移動端末通信機器は何になるのだろうか。グーグルが解と思われていたウェアラブル・コンピューターに投資をしたが普及しなかった。古い話をすれば、IBMもウェアラブル・コンピューターを開発した。しかし、事業の採算が取れないと見て販売はしなかった。どうも、スマートフォンの次は見えてこない。次世代は、今のスマートフォンと違って手がふさがらない人工知能(AI)が求められる。有力なものとしては、補聴器のようなヒアラブル・コンピューター(耳に装着するウェアラブル機器)がある。耳の中の反響音は指紋のように人それぞれ違うらしい。本人確認にも使えるという。地磁気センサーで屋内位置の推定や記録、脈拍や血流による健康状態の確認など、現在でも様々なことができる。手と視線が解放されて情報が耳から入れば、人間本来の身体能力や感性は一段と研ぎ澄まされる。現在、提唱されている機器はスマートフォンと連携する端末が多い。米アップルの「エアーポッズ」では、電話の受発信が可能だ。ソニーモバイルコミュニケーションズの「エクスペリア イヤー」は対話アプリやニュースの読み上げ、音声返信が首振り操作で可能だ。米グーグルが、昨年10月発表した「ピクセルバズ」はスマートフォンと一緒に使うと、自動翻訳機として使えるイヤホンだ。右耳に触れ「ヘルプミー、スピークイタリアン」と話してから英語をしゃべると、スマホのスピーカーからイタリア語が流れる。相手がイタリア語で返事をすると、イヤホンを通じて英語が聞こえるという。愚生は実際に使用したことはないので、詳細は知らない。いくら新機能性が明るい未来を語っても、実用性がなければ普及はしない。ヒアラブル・コンピューターの注目株だった米ドップラー・ラボが事業を止めた。音響で拡張現実を再現するなど技術力に定評があったが、エンターテインメント向けだけでは魅力がなかったようだ。非常に優れたテクノロジ−を実現したが、売れ行きは今ひとつだったという。ポストスマホ時代のAIの守備範囲は不明確だ。そう考える愚生は、ネットワークの高速化でアプリケーションが一新されるほうが興味深い。スマートフォンの登場で、地図を眺めて目的地までの経路を考えたり、時刻表を見て電車の乗り換えを調べたりする機会は減った。しかし、人の知覚機能は有名な三猿と匂いだろう。人のマンマシンインターフェイスとしては、他に代替え手段がないから目、耳、口、鼻がある。そう考えれば、ハードの変革よりも提供されるサービスが競争になる。つまり、コンテンツを制した者がビジネスで最も成果を得るのだろう。そのせいか、どうしてもハード製品を供給するアップル株を買う気にはなれない。
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