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2018年1月 7日 (日)

日本での不動産投資には冥利はない

96958a9f889de0e0e4e6e7e7e4e2e0e6e3e アパート建設大手の大東建託の成長シナリオに懸念が広がっている。賃貸アパートの建設ブームに陰りが見え始めたようだ。賃貸アパート建設は2015年の相続増税をきっかけに全国で広まった。そして、2016年の日銀のマイナス金利導入が拍車をかけた。土地を物納すれば済むものを、借金をして相続税の軽減を図るという考え方だ。愚生の友人も、1990年代の土地バブルの時代に借金をしてアパート建設をした。土地が右肩上がりおなら問題はなかった。しかし、地方の住宅地は1990年のピークから30年弱も下がり続けている。そのせいで、2000年頃には、友人の土地建物の評価額が借金と同額だと嘆いていた。愚生の目には、最近の動向は少子高齢化を迎えて実需がない中、同じことが繰り返されているように見える。2017年から、金融庁によるアパートローンの監視強化などを受け、業界全体の賃貸住宅の着工戸数は3カ月間連続で前年実績を下回る。需給のバランスが崩れて、ブームは一服したのかもしれない。愚生が大東建託を知ったのは、「いい部室ネット」の広告からだ。大東建宅の成長力は営業の強さだと言われる。低金利でアパート経営にはうま味があるのだろうか。受注のうち過去に発注経験のある顧客が2棟目、3棟目を建てる。リピーターが6割強を占めるという。そうは言っても、遊閑地には限りがあるから、後発の物件は条件が悪くなる。新規顧客の開拓といっても、どんどん条件が悪くなって、いずれは尻すぼみ状態になるはずだ。そのせいからか、2017年上期の売り上げは累計で5%減った。しかし、これまでの伸長を考慮すれば、大きな数字だと思う。驚いたことに、建設コストの上昇は大変だというが、受注価格を引き上げた効果で2017年3月期の完成工事粗利益率は32%まで上昇した。今期は1ポイント強低下する見通しだという。愚生のような製造業畑の目には、32%の粗利益など夢の数値だ。大東建託は建設事業の採算悪化する中で、アパート管理を受託する賃貸アパートの手数料収入などは伸びる。2018年3月期通期の業績予想は、売上高前期比6%増の1兆5850億円、営業利益は3%増の1240億円と過去最高益を更新する見通しだ。これだけ儲かるという事は、アパートを建設したオーナーがずいぶん搾取されている気がする。ところで、アパート建設とは別に、海外投資家が日本での不動産購入を加速している。2017年の海外勢の取得額は1兆1000億円と前年の約3倍に増えた。投資マネーの流入で、世界主要都市の不動産価格が上昇した。その中で、日本は借入金利を勘案した不動産の投資利回りが相対的に高いという。日銀のマイナス金利政策が資金の流入を加速させた。世界最大級のノルウェー政府年金基金やシンガポール政府系ファンドなどがその代表格だ。昨年、売買が活発になったのは2018年以降の東京都心のオフィス大量供給などでビル賃料が弱含むとの見方から、持ち主が売却に動いたからだ。ただ、日本の不動産価格は過熱感がある。賃料収入を取得価格で割った投資利回りは東京・大手町のオフィスで3.55%。2003年の調査開始以来で最低水準だ。それでも、東京の高級オフィスビルの投資利回りから長期金利を引いた利回り差は2.8%。2%台前半のロンドン、1%台のニューヨークや香港に比べるとまだまだ大きい。しかし、これから米国などでは金利上昇局面を迎える。利上げを機に売りに出る物件が増えれば、資金が米国や他国に振り向けられる。そうなれば、日本の不動産が暴落する危険性も含む。金利の上昇率を計算すれば、その反動の大きさがわかる。0.5%→1.5%は金利が3倍になる。しかし、2%→3%では1.5倍でしかない。年間3億円の利払いでは、600億円も借りられたものが、200億円しか借りられない。そう考えれば、不動産価格は暴落することさえ予想される。いずれにしても、愚生は日本での不動産投資には冥利はないと判断する。

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