日本で働く外国人
日本で働く外国人は127万人と過去最高を更新した。秋葉原からJR総武線で約20分の小岩駅付近は、無国籍な町並みが広がっている。細い路地の下町には、インドやネパール、ベトナムなどのエスニック料理店、タイマッサージや東南アジアの食材店などが入り交じる。こうした料理店の経営者の多くは外国人だ。江戸川区の外国人の住民数は2018年初時点で3万3457人。2014年初めに比べ約1万人も増加した。平均外国人比率は2%弱だから、江戸川区の5%は異常に高い。江戸川区内には、全校生徒の1割弱が外国人という小学校まである。江戸川区で最も多いのは中国人だ。次に増えたのがインド人だ。きっかけはコンピューターの2000年問題だ。システムエンジニアの不足で、多くの外国人情報技術が日本で雇われた。英国のコンピュータシステムは、インド人が支えると言われるくらい優秀なインド人技術者は多い。そういうわけで、多くのインド人技術者関係の人々が江戸川区近辺に住み着いた。また、西葛西のインド人の人口もここ数年増加傾向にある。小岩が外国人に選ばれるのは、彼らにとって住みやすいからだ。羽田空港、成田空港へのアクセスが良い。総武線沿線や近郊にインターナショナルスクールや日本語学校も多い。そして、都心に近いわりに家賃が安いことが最大の理由だ。そのせいで、如何わしい歓楽街につきもののコリアタウンもある。繁華街を歩けば、中国語・韓国語を中心にいろんな外国語が聞こえてくる。当然、その地域の犯罪発生率は高い。一般的に小岩と言えば、治安が悪いイメージが付きまとう。新宿に近い大久保などは、観光型コリアタウンへと変化している。ところで、横浜、神戸、長崎という有名な日本三大中華街は幕末の開港当時からある。江戸時代、日本には幕府公認の遊郭街が3つあった。その中の台東区にある吉原遊郭(東京)は、映画赤線地帯でも出てくる。戦後は、公娼制度で赤線地帯という政府公認の売春場所にもなった。赤線とは「地図上で赤色のインクで囲ったから」そういう名がついたという。また私娼が集まる売春地区は地図上で青色のインクで囲われたことから青線地帯という名がついた。つまり、青線地帯は法律的には違法な行為が行われていた区域だ。その後、売春防止法が1957年に制定され本番行為は完全に禁止になった。赤線地帯が無くなった後、赤線経営者たちは「トルコ風呂」という形態の店を始める。その後、トルコ人留学生による訴えによって「ソープランド」という名称に変わった。一方、青線地域も、ピンクサロン、ファッションヘルス、デリヘルなどの様々な風俗店舗に名前を変えて続いている。東京の新宿歌舞伎町、吉祥寺界隈、北品川(五反田駅)、両津勘吉の亀有、ストリップの千葉船橋、横浜曙町、札幌市すすきの、池袋駅周辺、横須賀ドブ板通りなどだ。ただし、東京都町田市の旧青線地帯は今日見る影もない。1990年後半には、横浜の黄金町、川崎の堀之内と並ぶ新宿歌舞伎町から流れた外国人女性の無法地帯だった。しかし、1998年からの集中取り締まりが行われ、2005年までには全て壊滅した。しかし、都県境の境川を渡った相模原市側一帯は、今もモーテルが林立する。これからも、外国人街は変わっていくだろうが少子高齢化の日本では、増えることはあっても減ることはないような気がする。
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